研究課題/領域番号 |
05211209
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
高柳 邦夫 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (80016162)
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研究分担者 |
木村 嘉伸 株式会社日立製作所, 中央研究所, 研究員
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1993年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 表面変性エピタクシー / サーファクタント / 超高真空電子顕微鏡 |
研究概要 |
本研究では、固体表面をサーファクタント原子(界面活性化原子)の単原子層膜で覆い、この上に良質の結晶を成長させる"表面変性エピタクシー"について、その原子過程を超高真空高分解能反射電子顕微鏡法を用いて明かにし、エピタクシャル成長を助けるサーファクタントの機構について明かにすることを目的とした。 現在、表面変性エピタクシーでは、殆ど、シリコンとゲルマニウムの多層膜の形成に有効か否かという議論が集中しているので、シリコン基板上のシリコンの成長、ならびにシリコン(111)基板上のゲルマニウムの成長のそれぞれについて調べた。サーファクタントとしては、シリコン(Si)やゲルマニウム(Ge)と同じIV族のSn(錫)を用いた。Snの効果については、殆ど報告されていない。 Si(111)基板上でのSiホモエピタクシャル成長では、同じ基板温度でSnの無い場合とある場合を比較すると、後者の方がよりステップ成長しやすくなるという結果を得た。成長の詳細を解析すると、後者のSnが表面を覆っているために表面に付着したシリコン原子の拡散距離が短くなる反面、粒子の核形成が抑えられているためであることが判った。 Si(111)7x7基板上でのGeヘテロエピタクシャル成長では、Sn膜が無いとSK型成長、すなわち、始めの2層は層状に形成されるがその後は三次元的粒子成長に移行する成長様式をもつが、Snで修飾した/3x/3表面では三次元的粒子の成長が視られなくなるので、表面変性による膜質の改善が期待されることが判った。この効果は、しかし、500℃程度以下の基板温度に限られ、600℃以上ではSn膜によって成長型の大きな変化は視られなかった。
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