研究課題/領域番号 |
05212209
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
米津 宏雄 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (90191668)
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研究分担者 |
大島 直樹 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (70252319)
朴 康司 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (10124736)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1993年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | ニューロコンピューティング / 適応デバイス / ニューロデバイス / 結合重み / 自己組織化 / 光配線素子 / ヘテロエピタキシー / 光電子集積回路 |
研究概要 |
脳の高次機能に範を求めたニューロコンピューティングの特異な情報処理機構は学習による自己組織化である。これを光電子集積回路で実現するための基礎となる光適応デバイスと光配線素子について前年度に引続き研究を進めた。 シナプス結合を構成する光適応デバイスについては、浮遊ゲートを有する新しい構造を考案し、光パルス学習信号の光子数に比例して動作電流が変わり、信号が加えられなければ前の状態が不揮発に保たれるという機能が実現された。この光適応デバイスを用いて、シナプス結合重みの可塑性を実現すると共に総和一定則を実現する見通しが得られた。さらに、教師無し学習の典型例である競合学習アルゴリズムにおいて、結合重みが学習信号に応じて自動的に変わり、ネットワークが自己組織化することが基本ネットワークのシミュレーションで確認された。 光配線素子については、多層チップ・システムのチップ間を空間並列光配線によって接続するために、Si基板を透過する波長1.1μmの発光素子を検討した。まず、Si基板上に結晶欠陥の少ないGaAs層を得るために高温熱処理を試み、貫通転位密度を大幅に減らすことができることを見い出した。さらに、歪短周期超格子を用いることによりGaAs成長時に貫通転位の発生が抑制されることが見い出された。また、(InAs)1(GaAs)n歪短周期超格子を用いると転位が発生しない層厚が著しく増加することが見い出され、これを量子井戸にして1.1μmの波長の発光が室温で得られた。 これらの結果、ニューロコンピューティングを光電子集積回路によって実現するための基礎技術が明らかになった。
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