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光電子励起過程の計算アルゴリズムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 05215226
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関鳥取大学

研究代表者

石井 晃  鳥取大学, 教養部, 助教授 (70183001)

研究分担者 逢坂 豪  鳥取大学, 教養部, 教授 (80032316)
研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1993年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード光電子分光 / バンド計算 / 第一原理からの分子動力学 / ニッケル / FP-LMTO / 表面
研究概要

本研究の目指す目標は光電子分光計算を従来のマフィンティンポテンシャルによるKKR法の計算からより精密なものに変えて、角度分解光電子分光のスペクトルの計算と実験との一致をより良くすることにあった。最終的には光電子分光プログラムの計算アルゴリズム全体を根本的にKKRから新しいセルフコンシステントな計算に置き換えることが必要ではあるが、本研究では今年度でできる範囲として、計算アルゴリズムの全体はいじらずに、個々の原子に対応したマフィンティンポテンシャルのみを別のセルフコンシステントな計算から切り出してきて入力データとして使うという方法を採った。
光電子分光は必ず光電子を表面から飛び出させるために、電子状態、原子構造なども必ず表面を取り入れた計算にしておかないといけないが、ポテンシャルをつくるためのセルフコンシステントな計算法としては、まず、フルポテンシャルLMTO(FP-LMTO)で周期スラブ模型で計算した。これにはFP-LMTOを開発したベルリンのFritz-Haber研究所の協力も得、強磁性ニッケルの(100),(110),(111)という三つの代表的な清浄表面について9から11層のスラブ計算でセルフコンシステントなポテンシャルとそのときの表面第1層と第2層の原子位置緩和を求めた。これらを入力データに用いた計算はそれまでのニッケルの角度分解光電子分光計算を格段に改善し、この方法でかなり光電子スペクトルを改善できることを示すとともに、従来単純なバンド計算の破綻といわれていた実験との不一致を少なくとも半分くらいまでには縮めた。此の成果の一部はすでに発表済みで、現在最終的論文をPhysical Review誌に投稿中である。
現在、同様の方法を今度はLAPW法を用いて銅の表面のセルフコンシステントなポテンシャルを広島大学の小口助教授の協力で計算中である。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 石井晃,逢坂豪: "Dynamical calculation of an ARUPS spectrum for a Si(100)(2×1)surface" Surface Science. 287/288. 299-302 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 逢坂豪,石井晃,山田邦子: "Calculation of spin-polarized ARUPS spectra for ferromagnetic transition metal surfaces" Physics of Transition Metals(Ed.by PM Oppeneer & J.Kubler)(World Scientific,1993). 538-541 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 山田邦子,T.Kraft,逢坂,石井,M.Scheffler: "Spin-and Angle-Resolved UPS spectrum calculation for ferromagnetic nickel" 第3回機能性材料国際会議会議録(Elsevier S.P.より出版). (印刷中). (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 石井 晃: "角度分解UPSの計算機シミュレーション" 表面科学. (印刷中). (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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