• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

ランダムスピン系のグリフィス相における緩和現象

研究課題

研究課題/領域番号 05215228
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

高野 宏  慶應義塾大学, 理工学部, 専任講師 (90154806)

研究期間 (年度) 1993 – 1994
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1993年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードランダムスピン系 / グリフィス相 / 緩和現象 / イジング模型 / スピングラス / フラストレーション / クラスター / モンテカルロ・シミュレーション
研究概要

正方格子上の±Jイジング模型のグリフィス相(ランダムな系の相転移温度とランダムでない系の相転移温度の間の温度範囲)において、モンテカルロ・シミュレーションを行い、以下のような解析を行なった。
1.いろいろな温度、+ボンドの濃度において、個々のスピンの自己相関関数を計算し、その長時間での振舞いより各スピンの緩和時間を評価し、次のような結果を得た。(1)緩和の遅いスピンがフラストレーションのないところにクラスターを形成している。(2)緩和時間は、希釈系と同様の分布をしているようである。(3)緩和時間分布の温度依存性は、緩和時間から定義したクラスターの有効サイズが温度に依存した係数と幾何学的大きさの積で表されることを示唆している。(4)+ボンドの濃度が増え、フラストレーションが減ると大きいクラスターが増え、緩和時間も長くなる。
2.ランダム・スピン系において、異なるスピン間の時間相関関数を用いて、緩和モードおよびその緩和時間を近似的に計算する方法を提案した。正方格子上の±Jイジング模型のグリフィス相に適用し、次のような結果を得た。(1)この計算法で得られた緩和モードとその緩和時間から、個々のスピンの自己相関関数の長時間での振舞いを良く再現することができる。これは、この方法の有効性を示している。(2)緩和時間の長い緩和モードは空間的に局在しており、クラスターとして緩和していることを示している。(3)緩和時間の分布、緩和モードの振幅の分布等は、クラスター的描像に基づく理論の予想と良く合っている。
このほか、ペンローズ格子上のイジング模型の秩序化過程を調べ、エネルギー障壁が分布している系において準安定状態が秩序化過程へどのような影響を与えるかを、蜂の巣格子の場合と比較して、明らかにした。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Hiroshi Takano: "Ordering Process in the kineticIsing modrl on the honeycomb lattice" Physical Review B. 48. 7221-7226 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi