• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

量子系の測定精度の原理的限界

研究課題

研究課題/領域番号 05218203
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

清水 明  東京大学, 教養学部, 助教授 (10242033)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード測定精度 / 測定誤差 / 測定の反作用 / 量子ゆらぎ / 原理的限界 / 量子非破壊測定 / ナノ構造 / 仮想励起
研究概要

まず、量子系の測定を論ずる際には、正しいハミルトニアンを用いることが重要であることを示した.特に、現象論的なハミルトニアンを用いた解析では、測定精度と測定の反作用とが独立可変になるような場合に、正しいハミルトニアンを用いると両者が相反する関係になることを示した.これは、従来の測定器の理論で完全に見落とされていたことであり、重力波測定装置の設計においても、そのよって立つ理論の正当性の再検討を要求することになり、大変重要な結果である.この研究成果は、1993年8月に行われたHatoyama Workshop on Foundations of Quantum Physicsおよび、1994年1月に行われた第3回重力波天文学シンポジウムにおいて発表した.
また、半導体量子細線などのナノスケールの電子系を測定器に用いる場合に、電子系の量子揺らぎが、測定精度の原理的限界を決定していることも示した.この研究成果は、1993年11月に行われたJRDC International Symposium on Nanostructures and Quantum Effectsにおいて発表した.(招待講演)
さらに、電子系の、いわゆる仮想励起を用いて、光子数等の量子非破壊測定を行う試みにおいて、電子系と結合する外部回路のダイナミクスによっては、光子系がエネルギーシフトを受けることも発見した.この研究成果は、速報を現在投稿中である.
これらの研究により、量子系の測定に関する理解がかなり進んだと言えると思う.

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] T.Inoshita,A.Shimizu,Y.Kuramoto,H.Sakaki: "Correlated Electron Transport through a Quantum Dot" Physical Review B. 48. 14725-14728 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] M.Ueda,A.Shimizu: "Nonequilibrium Current Noise Spectrum in a Dissipative Conductor" Journal of the Physical Society of Japan. 62. 2994-2998 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] T.Ogawa and A.Shimizu: "Dimensional crossover of excitons in one- and two-photon absorption processes" Physical Review B. 48. 4910-4913 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 清水 明: "サブポアソン状態" 応用物理. 62. 881-888 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 清水 明: "環境による干渉の破壊" 数理科学. 11. 34-38 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 清水 明: "非平衡系の量子揺らぎ" 固体物理. 28. 771-782 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 清水明: "超高速光スイッチング技術(神谷・荒川編)" (株)培風館, 242(22) (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] A.Shimizu and K.Fujita: "Quantum Control and Measurement(ed.Ezawa & Murayama)" Elsevier Science Publishers, 326(6) (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi