研究課題/領域番号 |
05221104
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
岡元 孝二 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (40122618)
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研究分担者 |
上村 祐子 九州工業大学, 情報工学部, 助手 (80203488)
近藤 道男 佐賀大学, 理工学部, 教授 (30039250)
甲斐原 梢 九州大学, 理学部, 助手 (90080564)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1993年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 血管構築素材 / エラスチン / 自己集合組織化 / 弾性機能 / 老化 |
研究概要 |
血管構築弾性素材であるエラスチンの弾性発現の基礎となる分子構造は、細胞外空間でのエラスチン前駆物質の自己集合組織過程において形成されるが、この過程を試験管内で人工的に再現し、正常エラスチンを模したモデルペプチド[エラスチンの弾性発現部位ペプチド配列であるポリペンタペプチド(Gly-Val-Gly-Val-Pro)n(以下正常モデルペプチド)]及び老化エラスチンを模したモデルペプチド[上記のポリペンタペプチドにGlu又はLysを約4%導入したポリペプチド(以下老化モデルペプチド)]の自己集合組織化特性を検討した。正常モデルペプチドの静的・動的光散乱解析より、自己集合の前段階としてcollapse現象が起こり、それに引き続いて自己集合が開始されることが判明した。生体中での自己集合化は電解質中で進行することより、正常モデルペプチドの自己集合開始温度、自己集合形成速度、自己集合に伴うコアセルベート液滴形成と金属イオンとの関連を検討すると、アルカリ金属イオンは自己集合形成を促進し、アルカリ土類金属イオンは自己集合を抑制すること、しかし遷移金属イオンのなかのCu^<2+>イオンは非常に特異的で、自己集合を制御(Cu^<2+>濃度に依存した促進と抑制)することが示唆された。このアルカリ金属の促進効果は、正常モデルペプチド架橋重合体の弾性が生理食塩水中で増強される結果と良い対応を示した。老化モデルペプチドについては正常モデルペプチドに比べて自己集合開始速度が遅く、自己集合に伴うコアセルベート液滴形成も抑制されており、老化に伴う自己集合組織化の異常性が示唆された。
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