研究課題/領域番号 |
05221224
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
菅 弘之 岡山大学, 医学部, 教授 (90014117)
|
研究期間 (年度) |
1993
|
研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
|
配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1993年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
|
キーワード | 心臓 / 心室振動 / 心臓容積弾性率 / 心臓エネルギー / 興奮収縮連関 / 収縮機構 / カルシウム / 収縮性 |
研究概要 |
これまでと同様に、ペントバルビタール静脈麻酔下の二頭のイヌから摘出交叉灌流心臓標本を作成して、その左心室内に水を満たしたバルーンを装着して、自家製特殊容積サーボポンプに接続した。等容性収縮を異なる容積で起こした。心室内圧はバルーン内の微小圧力計で測定した。心臓の酸素消費量(Vo_2)を自家製特殊動静脈酸素濃度格差計と電磁流量計との積から求めた。シグナルプロセッサで収縮期圧容積面積(PVA、収縮機械的エネルギー)と収縮性(Emax)を計算した。まず、種々の前負荷拡張期末容積にてVo_2-PVA関係を求めた。次いで、左心室前壁より+2mmの70Hz正弦波状の機械振動を加えた。この振動は、心室壁および心室内の水を伝わって、心室後壁でも機械振動が検出可能であった。このような振動により左心室Emaxは約20%低下した。このEmaxの変化は、振動負荷のON、OFFにより、直ちに発生、消滅する性質のものであった。このような条件下で再び種々の前負荷拡張期末容積にてVo_2-PVA関係を求めた。振動負荷前後のVo_2-PVA関係を比較したところ、両者はほぼ完全に重なり合った。これらの結果から、振動によるEmaxの低下は、興奮収縮連関に与るカルシウム量の減少に因るものではなく、収縮機構の抑制に因るものと考えられた。
|