研究課題/領域番号 |
05224210
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
大嶋 重利 山形大学, 工学部, 教授 (40124557)
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研究分担者 |
奥山 克郎 山形大学, 工学部, 教授 (70007011)
神戸 士郎 山形大学, 工学部, 助手 (20211188)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1993年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | Bi2212相 / CuO_2面微細構造 / 酸素量 / キャリア濃度 / EuBa_2Cu_3Oy |
研究概要 |
銅酸化物超伝導体のTcは、キャリア濃度やCuO2面の微細構造によって決定されることが明らかになっている。しかしながら、キャリア濃度とCuO2面の微細構造は密接な関係があり、片一方のパラメーターを固定して他方だけを変化させることは難しい。従って、Tcとキャリア濃度等のパラメーターとの相関を議論するためには、できるだけ他のパラメーターを固定した系を用いる必要がある。 Bi系Bi2Sr1.8(Ca0.8Y0.2)1.2Cu2Oyの酸素量yを調節すると、CuO2面の微細構造を変化させずに、キャリア濃度のみを変化させることができる。ホール係数から見積もったホール濃度を2.4×1021/cm3から1.8×1021/cm3まで減少させても、Tcはほとんど変化しなかった。 一方、Eu1+xBa2-xCu3Oy系では、キャリア濃度をほとんど変化させることなくCuO2面の微細構造のみを変えることができた。CuO2面の微細構造の変化とともにTcは0Kから90Kまで大きく変化した。CuO2面のorthorhombicityが大きくなり、頂点酸素がCuO2面内Cuから遠ざかるほどTcが上昇したが、いずれのパラメーターがTcを支配しているのかは現在調査中である。 以上2つの結果から、Tcを決定する要因として一義的に重要なファクターは、キャリア濃度よりもCuO2面の微細構造であることが示唆される。
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