研究課題/領域番号 |
05224211
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
石田 武和 大阪府立大学, 工学部, 助教授 (00159732)
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研究分担者 |
菅野 正吉 茨城大学, 理学部, 教授 (00007759)
奥田 喜一 大阪府立大学, 工学部, 教授 (50028205)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
1993年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
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キーワード | 高温超伝導体 / 非可逆曲線 / 非線形帯磁率 / YBCO薄膜 |
研究概要 |
高温超伝導体の混合状態におれる非可逆曲線の起源に関して研究を行った。磁束格子の隔解相転移・磁束グラスの隔解相転移・ピニング外しのクロスオーバーが提案されている。一方、実験的に見れば如何に非可逆曲線を決めるかにっいて問題が存在した。非可逆曲線の決定法として3次の非線形帯磁率の虚数部に表れる負けのピークを採用することを提案し、臨界状態モデルからの物理的意味付けを明確にした。平成4年度科研費で7次までの高調波の測定が出来るメックイン増幅機を購入、平成5年度は新たな5テラスの超伝導マグネット・デュアー、測定コイルの製作及びソフトウェアの開発をすすめ、非可逆曲線の磁場-温度の測定領域を広げた。ミュウヘン工科大学グループの協力によりスクリュウ型欠陥密度の異なる一連のYBCO蒸着薄膜の非可逆曲線の測定を行った。バーゼル大学での走査型トンネル顕微鏡による観察によりC軸方向に発達したスクリュウ型欠陥の密度を評価した。非可逆曲線に異常が現れる磁場がスクリュウ型欠陥の濃度とよく対応することがわかった。これはスクリュウ型欠陥が磁束系の振る舞いに有効な役割を果たすことを示す初めての明確な証拠である。次いで、スパッタイングで作成したかなり厚め(NTT通研、5000A)のC軸配向EuBco薄膜のC軸方向に230MeV金イオンを照射しカラム状の欠陥を導入し(原研東海と共同研究)、欠陥濃度を制御した。その結果欠陥密度の上昇とともに非可曲線が系統的に変化することを見いだした。さらにSQUIDによる磁気測定と比較し、非可逆曲線の決定にはその判定基準が重要であることを見いだした。
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