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電子プールを有する金属多核錯体

研究課題

研究課題/領域番号 05225215
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関豊橋技術科学大学

研究代表者

永島 英夫  豊橋技術科学大学, 工学部, 講師 (50159076)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1993年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワード有機金属錯体 / 一酸化炭素 / 多核錯体 / 二酸化炭素 / 水素化 / クラスター
研究概要

本研究では、究極的な不活性小分子の活性化を目的に、新規金属多核錯体の設計と、その基礎的な反応過程の研究をおこなっているが、本年度の研究では、以下のような特筆すべき成果が得られた。まず、ルテニウム3核錯体の面上に有機基質であるアセナフチレンを捕捉し、その構造解析をおこなった。次に、その反応性を探る目的で、まず、水素を反応させたところ、配位したアセナフチレンの選択的部分水素化が進行した。驚いたことに、その部分水素化の位置は、6員環の内部の炭素-炭素2重結合であり、その結果として、4、5-ジヒドロアセナフチレンが配位した錯体を単離、構造決定した。次に、この錯体を一酸化炭素と反応させた結果、新規化合物である4、5-ジヒドロアセナフチレンが実際の単離に成功した。この化合物の合成は、従来の手法では全く達成不可能であり、今後、生理活性や高分子合成等の性質に興味がもたれる。また、この一酸化炭素との反応を詳細に検討し、反応機構を解明するとともに、関連研究として、アセアンスリレンやアズレンを配位子とするルテニウム2-4核錯体の合成と水素化活性についての研究をおこない、以上の事実の総合的理解を可能にした。このような、多核錯体の反応性に関する研究は、究極的な夢である「クラスター触媒」の実現に向けての貴重な成果である。また、不活性小分子の活性化に関して、二酸化炭素の水素化を新規触媒である、C60Ptn,C60Pdnを用いて検討するとともに、これらの化合物の化学的性質を明らかにする研究をおこない、基礎的知見を集約した。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Hideo Nagashima: "Partial Hydrogenation of Acenaphthylene" Journal of American Chemical Society. 115. 10430-10431 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Hideo Nagashima: "Facile Cleavage of Carbon-Palladium Bonds in C60Pdn" Chemistry Letters. 2153-2156 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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