• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

パルスESRを用いた三重項・ラジカル対のスピンダイナミクスの研究

研究課題

研究課題/領域番号 05226205
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東北大学

研究代表者

山内 清語  東北大学, 反応化学研究所, 助教授 (10127152)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード時間分解ESR / FT-ESR / ラジカル対 / 光誘起電子移動 / ポルフィリン
研究概要

本研究では以下のような研究成果が得られた。
1.装置:自作のフーリエ変換ESR(FT-ESR)およびスピンエコー(FT-ESE)装置を完成させた。cw時間分解ESRの結果と比較すると1)スペクトル感度、2)時間分解能、3)スペクトル分解能の点で1桁ほどFT-ESRの方が優れていることがわかった。共振器は、従来の空洞共振器と自作のループギャップ共振器の両方を試したが、ギャップの大きさを工夫すれば後者の方が感度・時間分解能の点で勝っていた。
2.光誘起電子移動反応:ポルフィリン(ZnTPP)-キノン(BQ,DQ)系
(1)FT-ESR信号の時間変化を用いて、cw時間分解ESRでは観測できなかったレーザー照射後200ns以下の反応初期過程と10μs以後のラジカルの二次反応(逆電子移動反応)過程を追跡することができた。3つの指数関数によるシミュレーションからスピンおよび反応ダイナミクスの時定数が求められた。
(2)通常のFT-ESRではdead time(150ns程度)のため観測できなかった、スペクトルのブロードなポルフィリンカチオンのスペクトルを電子スピンエコー(ESE)法とサンプルの重水素化法の2つの方法で初めて観測することに成功した。これによって反応に関与する3つの中間体、アニオン、カチオン、イオン対のすべてがESRで観測された。
(3)イオン対信号は、FT-ESR法ではラジカルのスペクトルの上に分散成分として観測されるが、本研究で信号の吸収成分と分散成分を正確に分離する方法を確立した。これによってイオン対の動的挙動をイオンと分散して観測することができ、その生成・消滅の速度定数が得られた。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Y.Ohba: "A New Technique for Accurate Measurements and Adjustment in Pulsed EPR" J.Magn.Reson.A103. 282-287 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] S.Akiyama: "Lowest Triplet State of 4-Cyanopyridine Studied by TREPR" J.Phys.Chem.97. 40-45 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] R.Miyamoto: "Interplanar Interactions in the Triplet Dimers of Zn and Metal Free Crowned Porphyrins and Phthalocyanines" Coord.Chem.Rev.(印刷中). (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] M.Iwaizumi: "Application of Time-Resolved and Pulsed EPR to Study Photoinduced Electron Transfer Reactions" Coord.Chem.Rev.(印刷中). (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Ohba: "Observation of Broad EPR spectra of Transient Free Radicals by FT-EPR" Appl.Magn.Reson.(印刷中). (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] N.Hirota: "Dynamics of Excited Molecules" Elsevier, 45 (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi