研究課題/領域番号 |
05226209
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
森田 浩 千葉大学, 工学部, 助教授 (10092355)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1993年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | ビスイミダゾール / 光橋かけ反応 / 外部磁場効果 / メチルアクリレート / 有機薄膜形成 |
研究概要 |
1.光ラジカル発生剤となるヘキサアリールビイミダゾール(HABI)のラジカル生成、水素引き抜き、ラジカル再結合過程をクロルメチル基やブロムメチル基を側鎖にもつポリスチレン系高分子(BCMS)のポリマーマトリックス中で考察し、BCMSポリマーの光橋かけ反応効率に対する外部磁場効果をゲル分率法を用いて測定した。その結果、光橋かけ反応が0.1〜0.6Tの磁場下で1〜3%と僅かながら減少することを見いだした。一方、光照射により生成したイミダゾリルラジカルはBCMSポリマー中では、PMMAポリマーや溶液中とは異なり、素早く水素を引き抜きイミダゾールとなることがUVスペクトルの変化やけい光の観測から明らかとなった。このため、観測した磁場効果はイミダゾリルラジカルの再結合過程に起因した効果ではなく、ポリマーラジカルや反応中間体として生成しうる塩素や臭素ラジカルの動的挙動に対する磁場効果と結論できた。 2.次にメチルアクリレート気体にレーザ光を照射して重合性薄膜を作成することに最近、成功したが、この薄膜成長過程には固相薄膜上でのラジカル反応が関与しており新規な磁場効果を示す可能性がある。そこで40Torrのメチルアクリレート気体に窒素ガスレーザ光を3時間照射し形成された薄膜の収量に対する磁場効果を測定した。その結果、3kGの磁場の印加により収量が30〜50%増加することが観測された。この薄膜の成長は直接光照射された部分のみで起こり光のパターンを再現することから、光と磁場を利用した新たな微細加工技術へと発展できる可能性がある。
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