研究課題/領域番号 |
05226228
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
向井 和男 愛媛大学, 理学部, 教授 (70036193)
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研究分担者 |
長岡 伸一 愛媛大学, 理学部, 助教授 (30164403)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1993年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 有機ラジカル / 強磁性 / フェリ磁性 / 磁化率 / 比熱 / フェルダジルラジカル / ベンゾトリアジニルラジカル / ニトロニルニトロキシド |
研究概要 |
1.3-(4-Chlorophenyl)-1,5-dimethyl-6-thioxoverdazylラジカル(p-CDTV)結晶における有機強磁性体の発見 p-CDTVラジカルを合成・単離し、その結晶の磁化率(χ_M)をSQUID磁束計を用いてT=0.05K〜300Kの温度範囲で測定した。χ_MはT=0.70K近傍で急激な上昇を示し、さらに低温で飽和に達した。交流磁化率χ_<nc>もT=0.70Kでピークを示した。さらに、比熱(Cp)も0.70Kでλ型のピークを示し、また、磁場の増加と共にこのピークは消失し、ブロードな山が現れた。以上の結果からp-CDTVは強磁性キューリー温度T_c=0.70Kをもった、有機強磁性体であることが明らかとなった。T_c=0.70Kは有機強磁性体の中で2番目に高いキューリー温度である。 2.1,5-Dimethyl-6-oxo-および-thioxo-verdazylラジカルの分子磁性 表題のVerdazylラジカル類、約15種の合成に成功した。高温領域(77K〜300K)での磁化率(χ_M)測定結果は、これらのラジカルが、いずれも大きな負のWeiss定数(Θ)の値をもつことを示した。即ち、分子間には強い反強磁性交換相互作用(J)が働いていることが明らかとなった。 3.有機フェリ磁性体の研究 m-Phenylenebis(nitronylnitroxide)バイラジカルを合成し、ニトロキシドモノラジカルとの混晶の単結晶作成を試みた。現在までのところ、同一結晶中にモノラジカルとバイラジカルを同時に含む単結晶を得るには至っておらず、さらに、検討を行っている。
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