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励起分子のエネルギー緩和・再分配におけるカオス

研究課題

研究課題/領域番号 05227215
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

戸田 幹人  京都大学, 理学部, 助手 (70197896)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1993年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードカオス / 遷移状態 / ファン・デル・ワールス分子 / 分子振動 / RKKM理論
研究概要

振動励起状態の分子におけるエネルギー再配分は、化学反応における基本的な過程の一つである。本年度は、振動エネルギーの再配分を研究するのに最も適しているファンデルワールス系のうち、特に希ガス・ハロゲン分子の三体系を対象に、振動エネルギーの再配分過程のシミュレーションおよび解析を行なった。
この系は3自由度系であり、そのポアンカレ断面は4次元である。4次元の断面は直接に視覚化できない。そのため、この系の時間発展に関する研究は、これまでほとんど成されてこなかった。本研究では、ポアンカレ断面の3次元空間への射影・切断を通じて解析を行なった。当初の計画では、量子論・古典論の両方についてシミュレーションを行なう予定であったが、ポアンカレ断面の視覚化に時間がかかったため、古典論についてのみシミュレーションを行なった。
解析の結果次のことがわかった。希ガス・ハロゲン分子の三体系において、遠方から希ガス原子をハロゲン分子に衝突させる。この時、希ガス原子の入射角度が直角または直線の場合、直接的な散乱過程が存在する。これに対して、斜め方向から衝突する場合、希ガス原子は一旦ハロゲン分子とゆるい結合状態を作る。この際、衝突方向のエネルギーの一部は回転運動を励起する。このあと、回転運動と振動運動の共鳴によって、希ガス原子の再解離がおこる。
以上の結果が、どこまで量子論で対応しているか興味がある。特に、希ガス原子を軽い原子から重いものまで変えることによって、カオスにおける量子古典対応を調べることができる。これは今後の課題である。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] M.Toda: "Phase Retrieval Problem in Quantum Chaos" Vistas in Astronomy. 37. 77-80 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] M.Toda: "From Quantum Chaos to Irreversibility" Progress of Theoretical Physics Supplement. (予定).

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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