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分子集合体のための誘起分極力場と分子動力学

研究課題

研究課題/領域番号 05227230
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関(財)基礎化学研究所

研究代表者

小杉 節子  財団法人基礎化学研究所, 研究員 (50050711)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1993年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード分子集合体 / 分極率 / 超分極率 / 分子動力学 / 分子軌道法 / 分子力場 / 分極ポテンシャル / 誘起双極子
研究概要

静電場によって誘起される分子の電子密度変化を量子力学計算によって求めておき、分子の多中心双極子分極率および超分極率を最適化法によって決定する方法を開発した。この方法では、分子集合体内のイオンなどによって形成される不均一な静電場を、分子表面に置いた場の点電荷によって代表させ、分子の電子密度変化を分子表面における一電子ポテンシャルの変化として評価する。分子の多中心双極子分極率と超分極率には、原子上または結合軸に沿った誘起双極子を用い、分子表面の一電子ポテンシャルを再現するように最適化する。量子力学計算は、電子相関を考慮した非経験的分子軌道法を用い、基底関数には分子分極率の実験値を再現するセットを使用した。分子軌道計算から求めた一電子ポテンシャルを参照データとして、多中心双極子分極率および超分極率を決定する非線型最適化プログラムの開発を行なった。このプログラムの開発によって、分子一般について多中心分極率と超分極率を決定することが可能となった。水分子、飽和炭化水素、アルコールおよびベンゼンに適用し以下の成果を得た。
(1)原子上に静電場方向の誘起双極子を置き、更に、結合軸に沿った誘起双極子を置くことによって、簡単ではあるが一電子ポテンシャルを非常に良く再現することのできるモデルを見つけることができた。このモデルでは、参照の量子力学一電子ポテンシャルからの平均二乗誤差は、10%以下であった。(2)一連の飽和炭化水素とアルコールの計算結果から、-CH3と-CH2基のC、HとC-Hおよび水酸基のO、HとO-Hにおいて、分子をこえた多中心分極率と超分極率パラメータの移行性が観測された。比較的小さい分子で得られたパラメータを大型分子に用いることが可能となる。これらの成果は、分子集合体のシミュレーションで用いる誘起分極ポテンシャルを開発する上で極めて重要なものである。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Setsuko Nakagawa: "Polarized One‐election Potentials Fitted by Multicenter Polarizabilities and Hyperpolarizabilities Ab Initio SCF‐CI Calculation of Water" Chemical Physics Letters. 210. 180-186 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 中川節子: "量子化学計算を基礎とした生体高分子の分子動力学" 基礎化学研究所開所5周年記念シンポジウム講演集. 78-93 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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