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霧島火山の深部構造に関する電磁気学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 05231210
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

歌田 久司  東京大学, 地震研究所, 助教授 (70134632)

研究分担者 笹井 洋一  東京大学, 地震研究所, 講師 (20012924)
鍵山 恒臣  東京大学, 地震研究所, 助教授 (50126025)
研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワード霧島火山の深部構造 / 電磁気学的手法 / ELF・ULF-MT法 / 1次元構造解析 / 帯水層 / 低比抵抗層 / ネットワークMT法
研究概要

本研究においては,霧島火山の深部構造に関する問題を解決するために,二通りの電磁気学的観測手法を適用した.その第一は,新燃岳などの活動的火山の周辺におけるELF・ULF-MT法観測である.観測は,平成5年9月20〜30日に実施した.深部構造を反映する長周期(ULF)の観測は,U30・U36など現有の装置10台を用いて,ほぼ全期間実施した.比較的浅い構造に敏感なELFの測定は,全ULF観測点で実施するとともに,これまでにデータの得られていない地域での観測も行なった.幸いに,振幅の大きな電磁場変動の記録を数日間にわたって得ることが出来た.データ処理の後に1次元構造解析を行なった結果,以下のような結果を得た.
(1)御鉢を除く地域では,厚さ100〜300mで数100Wmの表層の下に数Wmから数10Wmの帯水層と思われる低比抵抗層が広く分布している.帯水層の比抵抗は,硫黄山や新燃岳などの活動的な火口近傍では極めて低くなる傾向がある.
(2)帯水層以深は高比抵抗層があり,10kmから15kmの深さに再び低比抵抗の層が存在する.深部低比抵抗層は硫黄山や新燃岳などの火口下では,2〜5kmにまで浅くなっている.1991年11月に発生した新燃岳直下の群発地震は,この低比抵抗層の上面付近で発生していることなどから考え,この層がマグマあるいはマグマ由来の高温のガスを含む層に対応するものと解釈される.一方,御鉢火山の下にはこのような深部低比抵抗層が見られない.このことは,御鉢火山のマグマがより深部に起源をもつものであることを示すのかも知れない.
第二の手法である,ネットワークMT法は,10数kmの空間スケールで見た場合に,霧島火山の電磁気的深部構造にどのような特徴があるのかを調べることを目的に実施した.観測は,平成5年11月から開始したが,データ解析は完了していない.今後も解析を継続する予定である.

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 歌田久司: "霧島火山の深部比抵抗構造" 地球惑星科学関連学会合同大会. (印刷中). (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 井上智広: "霧島火山群・新燃岳周辺のMT観測(第2報)" 日本火山学会1993年度秋季大会講演予稿集. 8 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 橋本武志: "霧島新燃岳火口周辺の自然電位分布について" 日本火山学会1993年度秋季大会講演予稿集. 9 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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