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フラーレン結晶の構造変態と伝導電子ダイナミクス

研究課題

研究課題/領域番号 05233101
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

鹿児島 誠一  東京大学, 教養学部, 教授 (30114432)

研究分担者 眞隅 泰三  群馬大学, 工学部, 教授 (20012304)
研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1993年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
キーワード光伝導 / 構造変態 / ブロッキング電極法 / ガラス転移 / 超伝導 / BCS型 / 上部臨界磁場 / コヒーレンス長
研究概要

この研究の目的は,C60を主な対象として,伝導帯における電子の運動とダイナミクスを探るとともに,伝導と電子運動の舞台となる結晶の構造変態との関係を解明することである。
本年度の研究では,気相成長法で作成した半導体性フラーレン単結晶の光励起キャリヤーの運動をさぐることにより,光励起過程および伝導帯での励起キャリヤの寿命や散乱と,構造変態との関係の一端をつかんだ。具体的には,ブロッキング電極法という独特の方法を用い,光電流の温度依存性を極低温まで吟味することにより,まず260K付近におけるC60ボールの回転軸の秩序化に関係した光伝導の異常と構造変態との関係を議論した。次に,150K付近において光伝導信号の異常な増大を発見し,これが,新たな構造変化たとえば,C60回転軸の秩序構造の変化に関係づけられることを指摘した。また,85K付近においても光伝導信号の小さな異常を見出した。これは,既報のC60回転のガラス転移に対応するものと考えられる。
さらに,気相成長法で作成した単結晶にカリウムをドープした試料について,超伝導特性を調べた。超伝導電磁石とパルス強磁場発生装置を併用して,上部臨界磁場を2Kまで直接測定した。その結果,C60超伝導体は素直なBCS型超伝導体であり,また絶対零度における上部臨界磁場は約28Tで,コヒーレンス長は約35Aであることがわかった。このコヒーレンス長は平均自由行程の数倍〜10倍であるから,C60の超伝導はやや"ダーティー"な領域にあるといえる。試料の質と結果との関係をさらに確かめるべく研究を続けている。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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