研究課題/領域番号 |
05233102
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
壽榮松 宏仁 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (70013513)
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研究分担者 |
溝口 憲司 (溝口 憲治) 東京都立大学, 理学部, 助教授 (40087101)
藤井 保彦 東京大学, 物性研究所, 教授 (00013524)
川村 春樹 姫路工業大学, 理学部, 教授 (00192005)
上村 洸 東京理科大学, 理学部, 教授 (60011475)
石黒 武彦 京都大学, 理学系研究科, 教授 (50202982)
中村 新男 名古屋大学, 工学部, 教授 (50159068)
田沼 静一 いわき明星大学, 理工学部, 教授 (70013448)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
87,800千円 (直接経費: 87,800千円)
1995年度: 28,400千円 (直接経費: 28,400千円)
1994年度: 31,800千円 (直接経費: 31,800千円)
1993年度: 27,600千円 (直接経費: 27,600千円)
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キーワード | フラーレン結晶 / 金属内包フラーレン / 分子回転相転移 / 超伝導 / 光伝導 / C_<60>アルカリアマルガム化合物 / C_<76> / 金属-半導体転移 / フラーレン化合物 / 構造相転移 / C_<60> / C_<70> |
研究概要 |
金属内包フラーレンLaC_<82>結晶については、純粋結晶を用い、放射光X線回折を行なった結果、結晶系および結晶構造を決定すると共に、初めてLaC_<82>分子内での金属原子位置を決定した。さらに、高温で分子回転に伴うと考えられる構造相転移および低温での磁気的秩序(反強磁性的)を伴う構造異常を初めて観測した。 高次フラーレンC_<76>およびC_<82>結晶は、X線回折解析の結果、10回対称をもつ特異な結晶であり、黄金比(1:1.618)の軸比を持つ単斜晶系結晶であり結晶構造を解明したが、これは溶媒を含む高次フラーレンに共通の特徴であることを明らかにした。一方、溶媒を含まない純粋なC_<76>結晶は、室温で面心立方格子をもち、低温で分子回転の凍結および回転軸の整列に由来する構造相転移を、X線回折および_<13>C-NMR実験によるダイナミックスによって明らかにした。また、(NH_3)K_3C_<60>結晶では低温における構造相転移を研究し、アンモニア基方位に関する秩序-無秩序相転移であることを明らかにした。これらX線回折実験は、本重点領域研究費でKEK-PFに設置した微量粉末結晶X線回折装置(領域共同利用施設)によって初めて可能となったものである。 電子的性質:C_<60>単結晶において1.65eVを中心とする狭いエネルギー域で従来の多結晶膜では得られなかった顕著な負の光伝導、すなわち、光を照射することによって伝導性が低下する現象を交流光伝導および定常光伝導の実験により明かにした。分子配列に係わる再結合中心などの関与によるものと考えられる。 超伝導;C_<60>のアルカリ金属アマルガム化合物が新規な超伝導体となることを発見した。
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