研究課題/領域番号 |
05233215
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
東原 秀和 信州大学, 繊維学部, 教授 (40026141)
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研究分担者 |
沖野 不二雄 信州大学, 繊維学部, 講師 (60214037)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1993年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | フッ素化フラーレン / リチウム電池正極 / 組成と化学結合の性質 / 電荷移動錯体 / 結晶構造 |
研究概要 |
1.C_<60>F_x、C_<70>F_Xの生成 C_<60>、C_<70>と単体フッ素との直接反応、液体HF中でのフッ素化反応、強いルイス酸触媒であるAsF_5存在下でのフッ素化反応によって、C_<60>F_x、C_<70>F_x(20(〕 SY.ltoreq. 〔)x(〕 SY.ltoreq. 〔)49)が生成する。xは反応温度と時間に依存する。 2.組成とC-F結合の性質 xが30程度のC_<60>F_x、C_<70>F_xのXPS C_<1s>スペクトルは同一分子中に3種類の異なった電子状態(E_B=284.5、287、289eV)が存在していることを示している。一方、XPS F_<1S>スペクトルは単一のピークを示すことから、C-F結合はすべて等価であることがわかる。これらの結果はC_<60>、C_<70>にフッ素が付加するときのフッ素-フッ素原子間の強い反撥を緩和するために、球状炭素骨格を形成しているC-C結合距離が著しく伸長していることに由来すると考えられる。 3.リチウム電池正極特性 Li/1M LiClO_4-PC/C_<60>F_x,C_<70>F_x(x(〕 SY.gtoreq. 〔)32)セルのサイクリックボルタンメトリー、放電特性を調べた。C_<60>F_x、C_<70>F_xいずれを正極とした場合もOCV(〕 SY.simeq. 〔)4V、放電電位(〕 SY.simeq. 〔)3.6〜3.8V(電流密度=100μA/cm^2)であった。この電池系はOCVが高く過電圧が非常に小さいのが特徴である。OCV=4VとしたときのC_<60>F_<60>の理論エネルギー密度は3456Wh/Kgである。正極利用率(C_<60>F_<40>=46%、C_<70>F_<32>=54%)の向上が今後の課題である。 4.電荷移動錯体C_<60>-AsF_6の生成 C_<60>とAsF_5/F_2混合気体との反応によって深青色の電荷移動錯体C_<60>・(AsF_6)_xが生成した。グラファイト層間化合物と対応させると、AsF_6^-のドーピングによって半導体→金属のバンド構造の変化が期待され、構造、物性を調べつつある。 5.C_<60>F_x、C_<70>F_xの結晶構造 X線結晶構造解析により、C_<60>F_x、C_<70>F_xのいずれも室温では各分子が自由に回転してfcc構造をとり、フッ素付加により格子定数はC_<60>、C_<70>よりもそれぞれ3A程度大きくなることが明らかにされた。
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