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アーク放電法におけるフラーレン生成機構の分光学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 05233219
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関豊橋技術科学大学

研究代表者

榊原 建樹  豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (10023243)

研究分担者 滝川 浩史  豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (90226952)
研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1993年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワードフラーレン生成 / アーク放電法 / 分光学的診断 / フラーレン収率・生産速度 / 圧力・ギャップ長依存性 / 放射スペクトル / 軸方向温度分布 / C_2分子
研究概要

アーク放電法におけるフラーレン生成機構を解明するために,紫外から赤外に亙る分光学的診断をはじめ,各種のプラズマ診断が容易なアークチャンバを設計製作した。放電期間中に実験条件(圧力,ギャップ長,ガス温度)が変化しないように,冷却方法を工夫し,ギャップ長監視装置を考案し,圧力調整バルブを取り付けた。
製作したアークチャンバを用いて,まず,フラーレンを生成し,その収率および生産速度を求めた。実験条件は,雰囲気をヘリウム,電流を直流150A,電極を直径10mmのグラファイトとし,圧力(1〜100kPa)およびギャップ長(1〜8mm)をパラメータとした。その結果,圧力が約10kPaで,ギャップ長が6mm以下の時に,フラーレン収率が最も高く,かつ,生産速度が最も速いことが判明した。
次に,アークプラズマから放射されるスペクトルを計測した。その結果,陰極近傍のプラズマ空間からはCおよびC^+スペクトルが強く放射されるのに対し,陽極近傍の空間からはC_2のスペクトルが放射されることが判明した。更に,スペクトル強度の軸方向分布を計測し,アーク軸に沿った温度分布を計測した。その結果,陰極近傍のプラズマの温度は,陽極近傍のそれより高いことを明らかにした。これは,陽極の激しい蒸発に伴い,陽極近傍には低温の粒子が充満するためであると考える。また,圧力およびギャップ長を変えて,C_2スペクトル強度を観測したところ,圧力が10kPa,ギャップ長が2〜4mmの時最大であった。この条件はフラーレンが最も効率的に生成される条件と一致する。このことから,フラーレンの成長過程には,C_2分子が重要な役割を果たしていると考える。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 滝川浩史: "フラーレン生成用カーボンアークからの放射スペクトル" 電気学会論文誌A. 114(3月号掲載決定). (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 松尾廣伸: "C_<60>生成用カーボンアークにおけるアーク電圧-ギャップ長持性と放電様相" 平成5年度電気関係学会東海支部連合大会講演論文集. 19 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 飯嶋浩和: "C_<60>生成用カーボンアークにおける陽極および陰極前面の放射スペクトル" 平成5年度電気関係学会東海支部連合大会講演論文集. EP-93-70. 19 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 滝川浩史: "フラーレン生成用カーボンアークの電気的特性と放射スペクトル" 電気学会プラズマ研究会. 1-10 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 滝川浩史: "フラーレン生成用カーボンアークの軸方向温度分布" 第6回C_<60>総合シンポジウム講演要旨集. 15-23 (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 松尾廣伸: "カーボンアーク法におけるフラーレンの生産性と放電特性" 第6回C_<60>総合シンポジウム講演要旨集. 24-30 (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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