研究課題/領域番号 |
05235217
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
岡畑 恵雄 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (80038017)
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研究分担者 |
江原 靖人 東京工業大学, 生命理工学部, 助手 (40251657)
佐藤 智典 東京工業大学, 生命理工学部, 助教授 (00162454)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | DNA二重らせん / DNA-脂質複合体 / LB膜 / 電子移動 |
研究概要 |
本研究の目的は、DNA-脂質複合体を用いてDNA二重らせんを一方向に配向させたLangmuir-Blodgett(LB)膜を作成し、DNA鎖に沿った電子移動を実現することにある。 本年度は、以下の研究を行い次のような実績を得た。 1)サケ精子由来のDNA(分子量200万以上)を超音波照射により切断し、分子量10万位の長さのそろったDNA二重鎖を調整し、DNA中のリン酸アニオン量と等モルのジアルキルアンモニウムカチオン性脂質を加えて、DNA-脂質複合体のポリイオンコンプレックスを沈殿として得た。得られたDNA-脂質複合体は有機溶媒のみに可溶で、有機溶媒中でも二重らせん構造をとっていることがCDスペクトルなどから明らかになった。 2)DNA-脂質複合体のクロロホルム溶液を水面に展開して単分子膜を作製した。表面圧-面積曲線から解析すると、安定な単分子膜が得られることがわかった。これを櫛形電極や水晶発振子上に、水平付着あるいは垂直浸漬法により累積した。累積比は、水晶亜発振子の振動数変化から計算し、水面上の単分子膜がほぼ100%基板上に累積されていることがわかった。X線解析やCDスペクトル測定の結果、DNA鎖はほぼ平衡に配向し規則正しく並んだ膜として存在していることが明らかとなった。 3)以上の結果、DNA-脂質複合体はDNA鎖が良く配向したLB膜をつくるための優れた方法であり、今後は、DNA鎖に沿った電子移動などを研究するための優れた反応場となることが明らかとなった。
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