研究課題/領域番号 |
05235219
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
仁木 克己 横浜国立大学, 工学部, 教授 (00017899)
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研究分担者 |
今林 慎一郎 横浜国立大学, 工学部, 助手 (50251757)
垣内 隆 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (20135552)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1993年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 分光電気化学測定 / 金(111)面 / STM / 電子伝達プロモータ / 電子伝達蛋白質 |
研究概要 |
本年度は、上記研究題目の分光電気化学測定の再現性が高い実験系の確立を研究の中心とし、以下の成果を得た。 1.電極表面上の単分子吸着層を高い再現性で測定するために必須な構造が明確な電極表面として、真空蒸着法(装置を備品として購入)によって金基板を作成する方法を検討した。最適条件下で作成した基板表面には、60゚で交わるスッテプラインがSTMによって観察され、金(111)結晶面が作成できたことを確認した。 2.ヨウ素で修飾した金(111)結晶面に固定化したチトクロムcのSTM像を観察した。下地のヨウ素の像(約0.3nmのスポット)と共に規則的に配列したチトクロムc分子(約1.4〜1.5nmのスポット、2.5〜2.7nmの分子間距離はX線構造解析から得られた分子サイズと一致)が再現性良く観察できた。本結果は、蛋白質を規則的に配列させる方法および絶縁体である蛋白質を条件を選べばSTMで観察できることなど、今後の電子伝達蛋白質の酸化還元反応の研究に対する重要な示唆を含んでいる。 3.電子伝達蛋白質の電極反応の電子伝達プロモータとして、硫黄原子の代りにセレン原子を含む化合物(4,4'-ジピリジルジセレニド:4-PySe)を合成した。4-PySeを修飾した金電極上でチトクロムcが準可逆に電極反応を行うことを確認した。4-PySeの修飾膜の構造および本修飾金電極上でのチトクロムcの電極反応について、詳細に検討中である。 4.現有の赤外反射分光電気化学測定装置の改良については、早急に現装置の問題点を摘出する。
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