研究課題/領域番号 |
05235239
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
田中 修司 長崎大学, 工学部, 助教授 (80217033)
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研究分担者 |
田丸 良直 長崎大学, 工学部, 教授 (80026319)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1993年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 有機電気化学 / 化学修飾酵素 / ドーパミン-β-ヒドロキシラーゼ |
研究概要 |
化学修飾ドーパミン-β-ヒドロキシラーゼ(-原子酸素添加酵素)と電極反応を組み合わせ、化学的に反応性の乏しいC-H結合を活性化し、光学活性アルコールの合成を試みた。 1・電極からDBHへの直接の電子移動は困難であるため、本酵素に有効な電子供与体を検索した結果、フェニレンジアミン誘導体、フェロセン誘導体が有効であった。各種溶媒への溶解性および酸素に対する安定性を考慮すると、有機溶媒中での反応においてはフェロセン誘導体が好ましいメディエータであると考えられる。 2・酸化型フェニレンジアミン、フェロセン誘導体をメディエーターとして電極反応により酵素活性を発現させた結果、チラミンを基質とした場合、水溶液中ではテトラメチルフェニレンジアミンが、またDMF中ではフェロセンが良好なメディエーターであった。 基質特異性に関しては、通常の酵素活性発現と同様に、ドーパミン、チラミン、フェネチルアミン、N-メチルベンジルアミン、p-クレゾール、p-エチルフェノール、ベンゾピラン誘導体などが酸化された。 3・炭素電極上に化学修飾酵素とフェロセンをナフィオンを用いて、固定化した修飾電極を作成し、電極反応を行った結果、予備的ではあるが、酵素活性が発現することが明らかとなった。このことにより、反応溶媒などの反応条件および基質の選択範囲が広がり、さらに貴重な酵素を効率的に利用できると考えられる。 以上のことにより、化学修飾ドーパミン β-ヒドロキラーゼを用い電気化学的手法により本酵素の活性を発現できることが明らかとなった。今後は、本方法の適用範囲を探るため、本法の反応特異性、基質特異性、反応条件について詳細に調べる必要がある。
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