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電解生成超活性ダイアニオン有機分子の分子化合物生成能に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05235240
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関岐阜薬科大学

研究代表者

宇野 文二  岐阜薬科大学, 薬学部, 助手 (80160307)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1993年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワードpiダイアニオン / 電解 / 水素結合 / 電荷移動相互作用 / p-キノン / 非経験的分子軌道法 / n-sigma相互作用
研究概要

非水溶媒中の電極過程で生成するpi電子系ダイアニオンは、電子移動のみによって一次的に生成する超活性種であり、母体化合物に比べて著しく強い電子供与体となり得る。この特殊電子状態であるpi電子系ダイアニオンのn-sigma型分子間電荷移動相互作用能を解明した。先ず、電極過程で生成する超活性種と他の分子との相互作用を解明するための解析法(錯体生成定数の評価法)を開発し、その方法によりp-キノン類ダイアニオンとメタノールとの水素結合錯体生成定数を評価した。さらに、この生成定数の温度変化から、結合エネルギー等と熱力学的諸量を算出し、この水素結合(n-sigma型分子間電荷移動相互作用)が弱い共有結合に匹敵するほどの強い相互作用であることが明らかとなった。また、この実験事実を理論的に解明するため、p-ベンゾキノンとそのpi電子系ダイアニオン及びそれらの水素結合錯体について、非経験的分子軌道計算を実行した。計算は4-31G基底関数を用い、ダイアニオン及び水素結合錯体についてはエネルギー勾配法による構造最適化計算も行った。その結果、p-キノンダイアニオンとメタノールとの水素結合は結合次数及び結合距離から弱い共有結合性が示唆され、実測の結合エネルギーや生成定数が大きいこと合理的に説明した。また、この水素結合生成の過程の軌道エネルギーの変化から、強力に活性化されたダイアニオンのn-軌道は水素結合生成によって著しく安定化されると同時にC=O部位の二重結合性が著しく損なわれ、piダイアニオンから新たなsigma結合生成を示唆する結果を得た。以上から、C=O部位を持つ共役系化合物のpiダイアニオンへのn-sigma相互作用(比較的大きな電荷移動を含む水素結合)が、C=O部位への顕著な結合次数の低下を引き起こし、この効果はproticな溶媒中や強烈なsigma電子受容体存在下でsigma結合生成に至るものと考えられる。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Bunji Uno: "How Active p-Quinone Dianions are as Proton Acceptors!" Chem.Lett. 1992. 1017-1020 (1992)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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