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多電子移動錯体系(バナジル錯体)を利用した分子変換

研究課題

研究課題/領域番号 05235246
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関早稲田大学

研究代表者

土田 英俊  早稲田大学, 理工学部, 教授 (90063461)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1993年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワード多電子移動 / バナジル錯体 / ジフェニルジスルフィド / ジケトン錯体 / ポリフィリン錯体 / 不均化 / 多核錯体
研究概要

ジフェニルジスルフィド(DPS)は比較的高い酸化電位(1.7V)を示すので、酸素との直接電子移動は生起しない。バナジル錯体の存在でポリフェニレンスルフィド(PPS)が生成する酸素酸化重合が可能となり、従来重合不活性とされたDPSの2電子過程による分子変換系が実現できた。電子移動担体としてジケトン錯体、ポルフィリン錯体が特に有効で、効率は5〜20_x10^3%に達し、定量的にPPSが生成する。バナジル錯体の不均化が基づく3価と5価錯体間の酸化還元サイクルがジスルフィドから酸素への電子伝達を可能としていることが明らかになった。
配位子置換不活性のバナジルサレン(VO(salen))を用いて、酸性下での多電子過程を観測した。
VO(salen)は等量のCF_3SO_3H[または(Ph)_3CBF_4]の存在により、脱酸素してV^<IU>(salen)^<2+>が生成する。VO(salen)とV(salen)^<2+>の反応により複核バナジウム錯体[VOV(salen)_2]^<2+>が形成する。アセトニトリル中での錯形成定数(K=[VOV]/{[VO][V]})は、0.71mM^<-1>と決定された。
ジクロロメタン中の二核錯体[VOV^<2+>]は、サイクリックボルタンメトリーにおいて0.54V(vsAg/AgCl)に1段の可逆なRedox波を示した。単核錯体[V^<2+>]に対応する酸化還元波(0.8V)は見られないことから、ジクロロメタン中では[VOV^<2+>]は解離しないものと考えられる。回転ディスクボルタンメトリーでは対称な酸化還元波が観測された。V^<IU>OV^<III>錯体への1電子還元、V^<IU>OV^U錯体への1電子酸化が同電位で可逆的に生起しており、全体で2電子移動が生起することが確認された。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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