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第14族有機金属不飽和化合物の創製、構造と反応制御

研究課題

研究課題/領域番号 05236203
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東北大学

研究代表者

吉良 満夫  東北大学, 理学部, 助教授 (40004452)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1993年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワードジシレン / ジゲルメン / X線構造解析 / 紫外可視吸収スペクトル / サーモクロミズム
研究概要

14族金属(Si,Ge,Sn)の2重結合化合物(ジメタレン)は一般には不安定中間体であるが、近年、嵩高い置換基を導入し、速度論的に安定化することで単離されるようになり、14族金属化学の新しい領域として発展している。通常ジメタレンはトランス折れ曲がり構造をとることが有利であるとされるが、シリル基を導入することによって平面構造がより有利になり、熱力学的にも安定化することが理論的に予測されている。シリル基はジメタレンの物理的化学的性質を変化させる特異な置換基として注目される。今回、ビス(トリアルキルシリルノジブロモシランの還元的カップリングによって、対応するテトラキスノトリアルキルシリル)ジシレン((R_3Si)_2Si=Si(SiR_3)_2;1a,R_3Si=i-Pr_2MeSi;1b,R_3Si=t-BuMe_2Si;1c,R_3Si=i-Pr_3Si)およびジゲルメン((R_3Si)_2Ge=Ge(SiR_3)_2;2a,R_3Si=i-Pr_2MeSi;2b,R_3Si=t-BuMe_2Si;2c,R_3Si=i-Pr_3Si)をはじめて合成単離し、その結晶のX線結晶解析に成功した。
1a-cのSi-Si2重結合の平均距離は2.24Aであり、これまでに知られているアリール置換ジシレンに於ける距離よりも約0.1A長い。1aおよび1cはやや折れ曲がり、1bは少しねじれていた。また、ジゲルメン2aはこれまでX線結晶構造の報告されたジゲルメンの中では最も平面構造に近いジゲルメンであることが分かった。さらに、溶液中の紫外可視吸収スペクトルおよびその温度依存性が置換基によって著しく異なるなどテトラシリルジメタレンの特異な構造を明らかにした。2cの吸収の温度変化は特に顕著であり、溶液中のGe-Ge2重結合回りの構造が低温では結晶中でみられたベント構造をとっているが高温ではねじれ構造の寄与が重要になることが推定された。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] M.Kira: "Extraordinary large red shift of the n(Si)-3p(Si) transition of silylenes caused by trimethylsilyl and trimethylgermyl substituents" Chem.Lett.1345-1348 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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