研究課題/領域番号 |
05236219
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
植村 栄 京都大学, 工学部, 教授 (70027069)
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研究分担者 |
伊藤 修 京都大学, 工学部, 助手 (10026023)
藤本 博 京都大学, 工学部, 教授 (40026068)
沢田 誠二 京都教育大学, 教育学部, 教授 (00027062)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 有機ビスマス化合物 / 有機アンチモン化合物 / ロジウム(I)錯体 / パラジウム(II)塩 / カルボニル化 / マイケル型付加反応 |
研究概要 |
トリアリールビスマスを触媒量の一価のロジウム錯体存在下、常圧一酸化炭素(CO)とアセトニトリル中で反応させるとジアリールケトンが高収率で生成することを見いだした。同様の反応をメタノール中で触媒として二価の酢酸パラジウムと炭酸カリウムを用いて行うと、対応するアリールカルボン酸メチルが高収率で生成することも見いだした。いずれの反応も、C-Bi結合がロジウム(I)ならびにパラジウム(O)に酸化的付加して生成する有機金属活性分子を経由して進行するものと仮定した。 一方、トリアリールアンチモンを触媒量の二価の酢酸パラジウムの存在下、α,β-不飽和ケトンおよびアルデヒドと反応させると、αとβ-位にそれぞれHとアリール基が付加したβ-アリールアルキルカルボニル化合物が生成することを見いだした。形式的にはマイケル型付加反応である。この反応は、アンチモン化合物が適当なルイス酸性を有することに起因すると考えられる。この発見をきっかけとして、アリール化剤としてテトラフェニルホウ酸ナトリウムを用い、三塩化アンチモンをルイス酸として加えることによっても同様のマイケル型付加反応が起こることを見いだした。通常のアリール典型元素化合物の二価パラジウム塩触媒存在下でのアルケンとの反応では、水素がアリール基で置換を受けるいわゆるヘック型反応が起こるのに対し、今回見いだした反応はアンチモンの新しい性質を引き出したものである。
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