研究分担者 |
松見 豊 北海道大学, 電子科学研究所, 助教授 (30209605)
秋元 肇 東京大学, 先端科学技術センター, 教授 (50101043)
山崎 勝義 新潟大学, 理学部, 助教授 (90210385)
幸田 清一郎 東京大学, 工学部, 教授 (10011107)
渋谷 一彦 東京工業大学, 理学部, 助教授 (30126320)
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配分額 *注記 |
75,500千円 (直接経費: 75,500千円)
1995年度: 21,400千円 (直接経費: 21,400千円)
1994年度: 26,100千円 (直接経費: 26,100千円)
1993年度: 28,000千円 (直接経費: 28,000千円)
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研究概要 |
本課・題においては大気中のフリーラジカル過程について以下の研究が行われた。 1)フリーラジカルの反応速度と反応機構 光イオン化質量分析計を用いて放電流通法とレーザーパルス光分解の組合せで、RO_2+NO,CH_<2X>+O_2,HS+O,NH_2+O,NH_2+N,CH_3+N,HNO+O,H_2CN+Nの反応速度が、200-400Kの温度領域で測定された。[鷲田]NH_2,CF_2,HCOの各ラジカルのO,O_2,NOの反応速度の振動励起依存性が測定された。[山崎]O(^1D)と塩素化合物の反応で生成するCIOラジカルの振動回転分布、オゾンのHuggins帯でのO(^1D)およびO(^3P)の量子収率、O(^1D)とHCI,CI_2,CH_4などの反応のダイナミクスが研究された。[松見] 2)大気モデル実験 6m^3の光化学チャンバーを用いて森林起源の炭化水素(テルペン、インプレン)の大気中の反応とCO生成収率が決定された。また8種類のハローカーボンのオゾン破壊能を決定するためのモデル実験とその実験結果のモデルによる検証が行われ、塩素系と臭素系での連鎖反応機構の違いが明らかになった。[鷲田] 3)大気中のOHラジカルの計測法の開発 大気中のOHラジカルを測定する手法として赤外-紫外二重共鳴法によるレーザー誘起ケイ光測定が行われた。その結果、現存の装置では検出限界は1.3×10^9radical/cm^3であり、一光子過程の約2000分の1であった。[渋谷]ダイオードレーザー励起Nd:YLFレーザー/色素レーザーを用い、高くり返し一光子レーザー誘起ケイ光法によるOHラジカルの検出法の開発を行った。[秋元] 4)ラジカルの不均一反応 フリーラジカルの気液界面過程を直接的に測定し、取り込み係数を決定するためにインピンジンフロー法を開発した。SO_2の水への取り込みについて温度、水相のPH依存性が測定された。その結果温度に対しては依存性は小さくPHに対しては大きいことが判明した。NOやOHラジカルについて同様の測定が行われた。
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