研究課題/領域番号 |
05239204
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
福澤 康 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (10126477)
|
研究分担者 |
永澤 茂 長岡技術科学大学, 工学部, 講師 (40198312)
|
研究期間 (年度) |
1993
|
研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
1993年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
|
キーワード | 放電加工 / ミクロ伝熱 / 表面改質層 / 熱影響層 / 単発痕 / 凝固組織 / 発光スペクトル / 圧粉体 |
研究概要 |
近年、放電加工による表面改質法が、工業的に有効な手法として注目されてきている。そこで本研究では、放電現象に関わる基礎的要因の把握を目的として、表面合金層形成過程における放電現象の伝熱解析を行なった。本年度は研究開始年度であることから、下記の実験を中心に伝熱現象の解析を行なった。 1.SUS304の表面改質:放電加工処理により生成された表面改質層の組織観察を行なった。観察結果より、改質層内に凝固組織の形成が認められた。また、加工雰囲気および加工条件を変化させることにより、放電エネルギーの両極への分配が変化し、凝固組織の形態が変化したと考えられる。 2.放電柱の温度測定:発光分析によりスペクトルを検出し、二線強度比較法により放電柱の温度を算出した。放電柱の温度は、電流値に依存せず約6000℃程度であった。このことから、放電直下は電極及び被加工物を昇華または溶融するような温度に達していると見なすことができる。 3.圧粉体組織観察:被加工物全体への伝熱効果を調べるために、圧粉体を被加工物として、その熱影響組織を観察した。放電処理後、表面近傍には均一に緻密なバルク状の熱影響層が生成したが、中心部では圧粉体のままであった。このことは、表面近傍のみが熱影響を受けていることから、表皮効果によるものと考えられ、今後はこの効果も考慮した解析を行なう予定である。 以上の結果から、今後は実際の放電現象の熱特性が把握できる圧粉体を中心に研究を進め、特異な熱サイクルを持つ放電の伝熱シミュレーションを行ない、さらに放電加工技術を新素材作製の一手段として開発する計画である。
|