研究分担者 |
岡田 直之 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (80037837)
鶴丸 弘昭 (鶴丸 弘明) 長崎大学, 工学部, 助教授 (90039678)
郡司 隆男 大阪大学, 大学院・言語文化研究科, 助教授 (10158892)
阿部 純一 北海道大学, 文学部, 教授 (40091409)
松本 裕治 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (10211575)
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配分額 *注記 |
84,700千円 (直接経費: 84,700千円)
1995年度: 22,300千円 (直接経費: 22,300千円)
1994年度: 28,500千円 (直接経費: 28,500千円)
1993年度: 33,900千円 (直接経費: 33,900千円)
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研究概要 |
本年度は最終年度であるため,各分担研究項目の相互の関連を考慮しつつ研究のまとめを行った. 「対話文理解のためのシソ-ラスの構築と対話文の解析」では,試作したシソ-ラスの不備を検討し上位・下位関係シソ-ラスに部分・全体関係のシソ-ラスを融合させ拡張を施した(鶴丸).対話文の頑健な解析を行うために,コストと報酬という概念を導入した不適格文処理の方法を確立するとともに、実験によりその有効性を実証した(松本).また,対話文に含まれる割り込み現象と割り込みからの復帰について分析し,プランに基づく対処法を提案した(田中). 「対話文の言語学的ならびに認知科学的研究」では,制約に基づく文法理論の考え方に従い,日本語の音韻理論の構築を行った.実例として,動詞の活用形を単一化により記述可能なことを示すとともに、日本語の使役形をとりあげ、提案した音韻理論の有効性を示した(郡司).また対話理解のために,言語情報の他に,音声情報,映像情報が果たす役割を認知科学的観点から検討し,実験により,音声情報と対話相手の映像情報が対話を円滑に進める重要な要因であることを明らかにした(阿部). 「対話文の生成」では,対話文生成のついて前年度までの研究成果をさらに洗練した.特に,システム全体を動的なネットワークで表現し,対話者がそれぞれこのネットワークの構成に関与するとともに,そこに,対話者の心理状態を反映させるモデルを構築し,その有効性を明らかにした(岡田). 「言語情報と音声情報の統合処理」では,前年度までに提案した,異音のモデルを統語モデルに組み込む新しい統合処理のアルゴリズムを洗練し,これを実装しその有効性を確認した.また,このアルゴリズムに異音のバイグラムの情報を組み込む新しい方法を提案した.これによりテストセットパ-プレクシチィの顕著な減少が見られることを見いだした(田中).
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