研究課題/領域番号 |
05242208
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
蜂巣 泉 東京大学, 教養学部, 助手 (90135533)
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研究分担者 |
江里口 良治 東京大学, 教養学部, 助教授 (80175231)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1993年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 超新星 / 爆発 / 物質混合 / ミキシング / X線 / ガンマ線 / 光度曲線 |
研究概要 |
マゼラン大星雲で爆発した超新星(SN1987A)のX線やガンマ線での観測は、超新星の爆発時に大規模な物質混合が起こったことを示している。又、光度曲線の理論的な解析からも、水素が重元素からなる星のコア近くまで入り込んでいることが、示唆されている。このような物質混合を起こすもっとも有望なメカニズムとして、レイリー・テイラー不安定が提案されている。この研究では、実際に流体力学的な不安定性をおいかけて、観測を説明するだけの物質混合が起きるかどうかを明らかにすることが目的である。 また、1993年3月に発見された新しい超新星SN1993Jは、今までに見られない特徴的な光度曲線を示した。これは、水素外層を薄くかぶった赤色超巨星のヘリウム星の爆発モデルで説明できることが判明した。研究の緊急性という点から、わたしは水素外層をかぶった赤色超巨星の外層でおこる物質混合を調べるのが先決と判断し,2次元軸対称のコードを用いて赤色超巨星の爆発の流体力学的不安定性をおいかけた。 用いたモデルは13倍の太陽質量の赤色超巨星のモデル(半径は太陽半径の360倍)と20倍の太陽質量の赤色超巨星のモデル(半径は太陽半径の900倍)である。このような巨大な星の爆発をコアのサイズから、星の表面まで10の4乗倍ものスケールをおいかけるには、特別の工夫を必要とする。わたしは、衝撃波が計算領域の境界に到達すると格子点の間隔を倍にして計算領域を再マッピングするやり方を考案して、この問題を解決した。 結果は、20倍の太陽質量の星でも、13倍の太陽質量の星でも、水素/ヘリウムの境界が起こすレイリー・テイラー不安定が大きく成長して、水素をコアの中心部近くまで混ぜることが判明した。このことは、光度曲線のピークが100日程度続く、II-P型超新星と呼ばれている超新星の光度曲線をうまく説明する。また、SN1987Aで問題にされたニッケル56の水素外層への混合は、20倍の星ではほとんど起きなかったが、13倍の星では起きるということも新たに判明した。このニッケル56の混合のしかたの違いがどう光度曲線に影響するかは、今後の課題である。
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