研究課題/領域番号 |
05243203
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小牧 研一郎 東京大学, 教養学部, 教授 (40012447)
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研究分担者 |
東 俊行 東京大学, 教養学部, 助手 (70212529)
山崎 泰規 東京大学, 教養学部, 教授 (30114903)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | β^+崩壊 / 陽電子消滅 / 拡散 / 表面拡散 / PET |
研究概要 |
本研究では、固体中に導入された短寿命原子核の崩壊を利用し、マクロな距離における不純物原子の静的および動的な濃度分布を、陽電子消滅γ線の測定により実時間測定、表示する方法を開発し、固体内および表面における拡散現象に応用することを目的としている。方法は、β^+崩壊する不純物原子の崩壊時の位置を放出された陽電子の消滅による2つの0.5MeVγ線の同時計測により求めようとするものである。本年度は、検出系の中心となる簡便で位置分解能の高いγ線の位置検出法、および、パソコンをベースとしたデータの収集・実時間表示システムの開発を中心に研究を進めた。 到達γ線の2次元位置の検出系として、シンチレータと位置敏感光電子増倍管の組合せを採用した。位置分解能を支配するシンチレータの形状は、実験とシミュレーションを行い、1枚の板状のものと細い柱状のシンチレータの束を用いる案を検討した。後者では、分解能は柱の太さで決まるが、加工のための費用と技術的理由で柱の太さを〜2mm以下にすることは現実的でない。前者では、1.2mmφの細いγ線ビームを入射した実測で位置分解能3.5mm FWHMが得られている。本研究では、シンチレータの側面での蛍光の反射による歪を軽減するため、PMTの入口より広い1枚板のシンチレータを用いることにした。 2つの2次元γ線検出系の信号を処理するためには8チャネルのADCが必要になる。NIMモジュール-パソコンベースでこれを実現するため、8チャネルのサンプル/ホールドとマルチプレクサをもつ市販のADCボードを用いることにした。処理プログラムはN88BASIC(MS-DOS型)およびアセンブリ言語で作製し、PC-9801BXを用いたシステムで、1系統(4チャネル)の2次元データを収集・実時間表示することが4kHzの計数率で実現できている。
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