研究課題/領域番号 |
05244206
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
福井 俊郎 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (90029843)
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研究分担者 |
谷澤 克行 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (20133134)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1993年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | ヌクレオチド結合部位 / UDPGピロホスホリラーゼ / アデニル酸キナーゼ / グリコーゲン合成酵素 |
研究概要 |
1)UDPGピロホスホリラーゼ:ジャガイモ酵素について、硫酸アンモニウムを用いる微量透析法により良好な結晶を得ることができ、重原子誘導体結晶で2.7〜2.8A分解能まで回折強度データを集めた。得られた電子密度図から主鎖構造をトレースした結果、本酵素は3つのドメインからなることが明らかになった。現在、活性部位を含む詳細な分子モデルを作成中である。また、ウシ肝臓と大腸菌から本酵素をコードするDNAをクローニングして、ヌクレオチド配列を決定すると共に、それら酵素の発現系を作成して組換え酵素を精製することに成功した。 2)アデニル酸キナーゼ:本酵素はリン酸基受容体であるAMPに対して非常に高い特異性をもつ。本年度では、基質特異性の異なるUMP、CMPキナーゼをコードするcDNAをクローニングして、そのヌクレオチド配列を決定することにより、アデニル酸キナーゼとの構造比較を行った。その結果から、アデニル酸キナーゼにおいてAMP結合に与るアミノ酸残基を推定し、それらの残基についてランダム変異による機能解析を行った。さらに、これら残基に部位特異的変異導入を行うことにより、AMPに対する活性を低下させながらUMP、CMPに対する活性を上げることに成功した。 3)グリコーゲン合成酵素:哺乳動物、高等植物、細菌を起源とする本酵素には、糖ヌクレオチド結合領域に存在するLys-X-Gly-Glyというコンセンサス配列が保存されている。本年度では、この配列の機能的役割を明らかにするために、大腸菌酵素の配列中に含まれるLysとGlyに変異導入を行い、得られた変異酵素について反応速度論的解析を行った。その結果、このLysは基質ADP-グルコースとのイオン結合に関与していることが明らかになった。さらに、このLysに近い方のGlyを他のアミノ酸に置換すると、触媒活性が1/1000以下に低下することが明らかになった。
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