研究課題/領域番号 |
05244212
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 星薬科大学 |
研究代表者 |
入江 昌親 星薬科大学, 薬学部, 教授 (70061265)
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研究分担者 |
岩間 正典 星薬科大学, 薬学部, 助手 (50130753)
扇 和子 星薬科大学, 薬学部, 助教授 (90061291)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1993年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 時間分割ラウエ法 / リボヌクレアーゼ / X線結晶解析 / 触媒機構 / 遺伝子工学 |
研究概要 |
時間分割ラウエ法に適した酵素はmsecオーダーでの観測と同時にケージ化合物の照射によるケージ部分の離脱を考慮すると現在知られているRNaseの約1%程度の活性を有する酵素を使用することが理想的である。この目的のためにRNase AおよびRNase Rhの二種の酵素を基本として次の検討を行った。 1.(a)RNase Aファミリーの酵素中非活性の低いニワトリのRNase の一次構造を明らかにしたところ、RNase AのAsp121がAla に置換していた。RNase Aの遺伝子を所得し、Asp121→Alaの改変体の酵母での発現をすべくシャトルベクターを構築中である。(b)RNase Aを部分切断しN-末端20残基(s-peptide)と21-124残基(S-protein)から再構成した酵素RNase S′を利用する方法。S-peptide のHis12→Pheに置換したものとS-proteinからなる変異RNase S′を作成したところ、もとの酵素の1%程度の酵素活性を示しラウエ法に使用可能な範囲の活性を示した。 2.RNase Rh系の酵素の利用。RNase Rhの改変体中活性中心を構成するHis46、His109を保存し基質との結合定数を落とさない酵素の作成を試み、RNase Rh cDNAからスタートしKunkel法により変異酵素のcDNAを作成、酵母での発現を試み、発現した酵素の性質を調べた結果酵素反応活性化にのみ働くGlu105の改変体E105Q、基質結合部位近傍に存在するTrp49をIIeに置換した酵素が約2%の活性を保持し基本的な触媒活性を損なっていない酵素として使用可能である。 3.ケージ化合物(ケージ基質)と酵素との相互作用。2′-o-nitrobenzylguanyly-cytidine(Nz-GpC)とRNase RhおよびRNase T1、また2-o-nitrobenzylcytidyluridine(Nz-CpU)とRNase AのKi値を酵素阻害で求めたところいずれも10-100 mMの範囲にあり時間分割ラウエ法に使用可と思われる。
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