研究課題/領域番号 |
05248211
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
稲垣 忍 大阪市立大学, 医学部, 助教授 (90151571)
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研究分担者 |
古山 達雄 大阪市立大学, 医学部, 助手 (20238702)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1993年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 後根神経節 / 脊髄 / 知覚ニューロン / 内蔵知覚 / 酸化窒素 / NO Synthase |
研究概要 |
細胞膜の受容体を介さずに自由に膜を通過する新しいタイプのガス性の細胞間情報伝達物質として見いだされたnitric oxide(NO)は中枢神経系に於てNMADA受容体刺激後の細胞内応答や隣接する細胞への情報伝達に関与し、さらに、痛覚に関与していることが示唆されている。ラット後根神経節におけるNO synthase(NOS)の分布をNOS抗体を用いた免疫組織化学やNOS活性の指標としてNADPHジアホラーゼ組織化学によって検討したところ、後根神経節のレベルによって陽性ニューロンの分布が大変異なった。NOS陽性ニューロンはTh8-12の後根神経節に10-20%と最も多く分布しているが、腰髄レベルでは1-6%と大変少ないかった。Th8-12の後根神経節は胃などの内蔵に投射する大内蔵神経に末梢枝をだしていることから内蔵知覚に関与する知覚ニューロンが多く存在することが知られている。即ち、後根神経節のNOS細胞は胃などの内臓知覚に関与していることが示唆された。末梢神経切断後、後根神経節や脊髄におけるNOSやmRNAの変化について免疫組織化学とin situ hybridizationさらにNADPHジアホラーゼ組織化学により検討した。神経切断側の後根神経節ではNOSおよびNOSmRNAとも発現が顕著に増加し、これらの知覚ニューロンは主に小型から中型細胞であった。一方、正常脊髄では中心管周囲と後角第2・3層及びその他の層に散在性のNOS陽性ニューロンが観察されたが、神経切断後も顕著な変化は見られなかった。以上の結果から神経障害によるNOS発現はニューロンによって制御が異なり、知覚ニューロンでは特異的に増加するが運動ニューロンでは顕著な変化がおこらないことが明らかになった。本研究からNOが内臓知覚に関与し、さらに神経障害による神経再生や神経細胞死に関与している可能性が示唆された。
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