研究課題/領域番号 |
05249206
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
榎本 武美 東京大学, 薬学部, 助教授 (80107383)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1993年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | DNAヘリカーゼ / DNA複製 / 哺乳類細胞 / 温度感受性変異株 |
研究概要 |
近年、SV40 DNAのcell-free複製系が開発され、哺乳類細胞のDNA複製に関与する多くの酵素・蛋白の役割が解析され、哺乳類細胞のDNA複製機構の基本的理解が大きく進展した。しかしながら、SV40のT抗原が複製開始蛋白であり、また、DNAヘリカーゼでもあるため、この系を用いては哺乳類細胞のDNA複製開始蛋白とDNAヘリカーゼの同定は不可能であり、哺乳類細胞のDNA複製の研究にこれらの蛋白の同定という課題が残されていた。 そこで我々は、マウスFM3A細胞のDNA合成の温度感受性変異株を分離し、DNAヘリカーゼが温度感受性になっている変異株をスクリーニングすることにより、DNA複製に関与するDNAヘリカーゼの同定を試みた。その結果、我々がDNAヘリカーゼBと名づけたヘリカーゼが変異している可能性のあるtsFT848株を見いだした。この変異株の細胞を非許容温度で培養するとDNA合成が速やかに低下するが、RNA合成、蛋白合成の速やかな低下は観察されなかった。このDNA合成の低下とDNAヘリカーゼBのDNA依存性ATPase活性の低下とが相関していた。DNAファイバーオートラジオグラフィーによる解析から、DNA合成の低下は個々のレプリコンにおけるDNA複製の開始の阻害による可能性が示唆された。さらに、野生株とtsFT848株細胞のDNAヘリカーゼBを部分精製し、その温度感受性を調べたところ、tsFT848細胞のDNAヘリカーゼBのDNA依存性ATPase活性、DNAヘリカーゼ活性とも野生株の活性に比べ、温度感受性になっていた。 以上より、DNAヘリカーゼBが哺乳類細胞のDNA複製に関与するDNAヘリカーゼである可能性が示唆された。
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