研究課題/領域番号 |
05249208
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
西田 栄介 京都大学, ウィルス研究所, 教授 (60143369)
|
研究期間 (年度) |
1993
|
研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
|
キーワード | MPF / キナーゼカスケード / 癌遺伝子産物 / 細胞周期 / Ras / Raf-1 / Mos / 中和抗体 |
研究概要 |
Xenopus卵成熟過程のM期にMAPキナーゼキナーゼ(MAPKK)/MAPキナーゼカスケードがMPFとともに活性化すること、またMPFの下流でMAPキナーゼカスケードが活性化しうることを今までに明らかにしてきた。今回、MAPKKに対する中和抗体(MAPKK分子を特異的に認識し、そのキナーゼ活性を強く抑制する抗体)の作製に成功し、その抗体を用いて、卵成熟、すなわちMPFの活性化、にMAPキナーゼの活性化が必須であることを明らかにした。したがって、MPFとMAPキナーゼは互いにポジティブフィードバックの関係にあると推定された。 また、Xenopus成熟卵を材料にして、MAPKKの直接の上流の活性化因子(MAPKKキナーゼ=MAPKK-K)の同定を試み、3種類のMAPKK-Kが存在することを明らかにした。そのうちの一つは癌遺伝子産物Mosであると推定された。現在他の2種のMAPKK-Kの同定、精製を進めている。MAPKK-KであるMos、MAPKK、MAPキナーゼ及びMPFとの関係を明らかにしていくことが今後必要である。 無細胞系を用いた解析から、癌遺伝子産物Rasの下流のシグナル伝達経路にRas→Raf-1(癌遺伝子産物)→MAPKK→MAPキナーゼという経路が存在することを明確に示した。特に、RasによるMAPキナーゼの活性化には、MAPKKが必須であることを、MAPKKのimmunodepletionの実験により証明した。RasによるRaf-1の活性化のメカニズムについて、今後さらなる解析が必要である。
|