研究課題/領域番号 |
05251216
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
加藤 泰治 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (60094364)
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研究分担者 |
浅井 清文 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (70212462)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 神経細胞死 / ニューロン・グリア相関 / グリオスタチン / 神経栄養因子 / アストロサイト / 遺伝子発現 |
研究概要 |
神経難病脳や神経変性疾患脳の神経細胞死は、何らかの神経栄養・発育因子の低下によるものかもしれない。当該研究者らはこれまで液性因子によるニューロン・グリア相関の研究を進めるなかで、ヒトグリア性細胞が神経芽細胞の増殖と分化を促進する新しい神経発育因子(グリオスタチン)を産生していることを見い出した。この因子は分子量50kの酸性タンパク質で、正常神経芽細胞の著しい突起伸展作用ばかりでなく、グリア増殖を抑制する作用を保持している。そこで今回の研究では、(1)グリオスタチンの分泌機構と遺伝子発現調節機構、(2)グリオスタチン反応性ニューロンおよびグリアのスクリーニング、などを行なった。 1、グリオスタチンの分泌機構:グリオスタチンに対するモノクローナル抗体を用いて、別に調製したエンザイムイムノアッセイ系〕で各種ヒト培養細胞のグリオスタチン分泌能をみると、数種の細胞がグリオスタチンを大量に細胞外に分泌していることが分かった。この分泌性グリオスタチンと神経線維腫由来のグリオスタチンの塩基配列には、これまでのところ大きな差異は認められていない。ジブチルcAMPやフォルボールエステル(TPA)によりグリオスタチンmRNAが誘導されることがわかり、現在分泌起点での変化を検討中である。 2、グリオスタチン遺伝子の発現調節機構の解明:グリオスタチンはタイプ1アストロサイトで産生されることが証明された。さらに現在、発育過程あるいは虚血ラット脳でのグリオスタチンmRNAの発現をモニターするために、ラットグリオスタチン(全長)cDNAをクローニング中である。 2.グリオスタチンに反応する正常神経芽細胞の分類:胎児ラット大脳皮質神経細胞のほか、現在、海馬、中隔野あるいは線状体より神経芽細胞を培養しグリオスタチン反応性を確かめている。
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