研究課題/領域番号 |
05252209
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大隅 良典 東京大学, 教養学部, 助教授 (30114416)
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研究分担者 |
和田 洋 東京大学, 教養学部, 助手 (50212329)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1993年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 自食作用 / APG変異 / タンパクキナーゼ / 酵母 / 栄養飢餓 |
研究概要 |
近年我々は酵母細胞が種々の栄養飢餓条件下に高等動物細胞で知られると同様な自食作用を誘導することを見いだした。すなわち細胞を種々の栄養飢餓にさらすと1時間後に液胞内に細胞質を内容物とする-重膜構造-自食体が形成される。この形態学的な特徴に基づき自食作用に欠損をもつ変異株を系統的に取得した。それらの遺伝解析の結果、この過程に少なくとも15個のAPG遺伝子が関与することを明らかにした。これは複雑で高度に制御されている自食作用の研究に初めて遺伝学的手法を導入したものである。これらAPG遺伝子の構造と機能の解析を通じて自食作用の膜動態を分子レベルで理解することを目的とした。最初に得られたAPGI遺伝子のクローニング、塩基配列の決定、遺伝子破壊、遺伝子の改変、遺伝子産物の同定を行った。その結果APGI遺伝子は897個のアミノ酸からなるタンパク質キナーゼをコードすることが明らかとなった。現在自食作用の誘導に必須の本酵素の詳細な解析を進めている。さらに他の多数のAPG変異もクローニング、構造解析が進行中であり、これらの相互関係の解析が進みつつある。pg変異は電子顕微鏡観察の結果、極立った膜構造の蓄積をもつものはみとめられなかった。しかし液胞欠損株二重変異株はオートファゴソームを蓄積することが明らかとなり今後の生化学的解析の手掛りが得られた。
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