研究課題/領域番号 |
05252211
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
堀米 恒好 新潟大学, 理学部, 助教授 (60053352)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1993年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 核膜孔タンパク質 / 核膜タンパク質 / 核移行 / 核移行シグナル / 核移行シグナル結合タンパク質 / 蛋白質の輸送機構 / タンパク質の核への輸送 / 膜透過機構 |
研究概要 |
タンパク質の核移行に関与していると考えられる核膜タンパク質のうち、本年度は主にラット肝のヌクレオポリンと、核移行シグナル結合タンパク質NBP60についてさらに研究を進め、次のような結果を得た。 まず、代表的なヌクレオポリンであるp62を、私たちが確立した精製法で精製し、その生化学的性質について調べたところ、このタンパク質は、54k,60kのヌクレオポリンと1:1:2の比で強固に結合し、複合体を形成していることが明らかとなった。またこの複合体の軸比は20と大きく、棒状の形をしていることが示された。これらの結果をJ.Biochem.に発表した。また、この複合体に対する抗体をウサギで調製し、これを培養細胞にマイクロインジェクションしたところタンパク質の核移行が阻害されたことから、この複合体がタンパク質の核移行に関与していることが確認された。現在さらに、ヌクレオポリンに結合している核膜孔タンパク質の精製を進めている。 核移行シグナル結合タンパク質NBP60の精製法を論文にまとめて公表した。この方法で、NBP60を大量調製し、ウサギに注射して抗体を調製した。この抗体を用いてNBP60の細胞内局在を、細胞分画法と組織化学的方法で調べたところ、そのほとんどが核膜に局在していることが示された。この抗血清のグロブリン画分を培養細胞にマイクロインジェクションしたところタンパク質の核移行が抑制されたことから、NBP60は、タンパク質の核移行に関与していることが示唆された。今後は、NBP60の構造解析を進めていきたい。
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