研究課題/領域番号 |
05252212
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
市村 徹 新潟大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (50213012)
|
研究分担者 |
菅野 浩 敬和学園大学, 教授 (40018239)
小俣 三郎 新潟大学, 理学部, 教授 (40032156)
桑野 良三 新潟大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (20111734)
|
研究期間 (年度) |
1993
|
研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
|
配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1993年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
キーワード | リボソーム受容体 / 粗面小胞体 / 蛋白質の輸送機構 / 膜透過機構 / ラット肝臓 / 分泌蛋白質の生合成 |
研究概要 |
粗面小胞体膜のリボソーム結合蛋白質、特にp34蛋白質に関する研究を継続し、以下の知見を得た。 まず、p34蛋白質の全一次構造をcDNAクローニングにより決定した。決定した配列を種々のコンピュータープログラムを用いて詳細に検討した結果、p34には二つの機能ドメインが存在し、また分子のC末端を小胞体内腔に挿入させている典型的なタイプ2型蛋白質であることが分かった。また機能ドメインの内の一つは、ロイシンに富む繰り返し構造であり、真核生物に広汎に存在し蛋白質-蛋白質相互作用に関係する構造単位であるロイシンリッチリピート(LRR)であった。LRR蛋白質は現在30種ほどが報告されているが、p34はこのスーパーファミリーの内、最初に同定された粗面小胞体膜蛋白質であった(Biochem.J.に報告)。 p34に対する抗体を調製し、この抗体が粗面小胞体膜へのリボソームの再結合と分泌蛋白質の膜透過を阻害することを示した。この阻害は免疫していない動物からの免疫グロブリンでは起こらなかったので、p34抗体の特異的な反応のためと思われた。この結果は、p34の少なくとも一部は粗面小胞体膜上のリボソーム結合部位/蛋白質膜透過部位に近接して存在していることを表わすものと思われた(FEBS Lett.に報告)。 今後はこのp34の周辺に存在する膜蛋白質を同定することと、p34の膜透過系への作用について解析を進めたいと考えている。
|