研究課題/領域番号 |
05252217
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
田中 渥夫 京都大学, 工学部, 教授 (80026088)
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研究分担者 |
植田 充美 京都大学, 工学部, 助教授 (90183201)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1993年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | Saccharomyces酵母 / ペルオキシソーム / タンパク輸送 / Candida酵母 / 局在化シグナル / イソクエン酸リアーゼ / 輸送マシナリー / 酵素遺伝子 |
研究概要 |
ペルオキシソームへのタンパク輸送局在化シグナルとして、タンパクのC末の-SKL様配列が重要であることが証明されてきているが、必ずしも同配列を持たないものも多く見つかっている。酵母においても、ペルオキシソームへのタンパク輸送には複数の経路の存在や異なったいくつかの因子の関与が考えられている。我々はすでにペルオキシソームの誘導が難しかったSaccharomyces cerevisiae酵母で誘導条件を見い出すとともに、本酵母でCandida酵母のペルオキシソーム局在酵素をコードする遺伝子を高発現させ、また、本酵母内に発達させたペルオキシソーム内にこの高発現したCandida酵母のペルオキシソーム酵素タンパクを取り込ませる系の作成に成功している。本年度は上記の系を用いて、次のような成果を得た。 すなわち、S.cerevisiaeを用いて完全長のイソクエン酸リアーゼ(ICL)とC末AKV欠失改変ICL、ならびに対照としてβ-ガラクトシダーゼを発現させてペルオキシソームへの選別輸送実験を行ったところ、前2者のみがペルオキシソームを選別認識したが、完全長ICLが内部に輸送されるのに対し、改変ICLはほとんど膜の外側に留まり、しかも分解されて断片化していることがわかった。また、両者はNative-PAGEでも異なった挙動を示し、膜透過においてタンパクのC末の立体構造の寄与が必須であり、選別認識にはC末以外の部分も必要であることが示唆された。 一方、S.cerevisiaeのペルオキシソーム膜からPAS10ならびにPAS3の遺伝子産物と思われる67および50kDaの膜タンパクを同定した。これらタンパクの輸送マシナリーへの関与も今後、上述の系を用いて追及できるものと考えている。
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