研究課題/領域番号 |
05252222
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
佐々木 卓也 神戸大学, 医学部, 助手 (40241278)
|
研究分担者 |
田中 一馬 神戸大学, 医学部, 助手 (60188290)
高井 義美 神戸大学, 医学部, 教授 (60093514)
|
研究期間 (年度) |
1993
|
研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | 低分子量G蛋白質 / Rab3A / RabGDI / トランスロケーション / Rabphilin-3A / シナプス / 神経伝達物質 |
研究概要 |
私共の研究室では低分子量G蛋白質Rab3Aを発見し、その機能と活性化機構および作用機構について解析を続けている。この低分子量G蛋白質はシナプス小胞に大量に存在しており、シナプスにおける神経伝達物質の放出に関与している可能性が強い。私共はRab3Aの活性化を抑制する活性制御蛋白質RabGDIを発見しているが、本年度はこのRabGDIがRab3A以外のRabファミリーのすべてのメンバーに働き、そのGDP/GTP交換反応を制御し、さらに、Rabの細胞膜と細胞質との間のトランスロケーションをも制御することを明らかにした。Rabファミリーのメンバーは神経伝達物質の放出のみならず、種々の分泌反応、エンドサイトーシス、トランスサイトーシスなどの細胞内小胞輸送の制御に関与していることが明らかになりつつあり、この私共の発見でRabGDIはすべての小胞輸送の制御に重要な役割を果たしていることが明らかになった。一方、私共の研究室では、Rab3Aの標的蛋白質としてRabphilin-3Aを発見しているが、本年度の研究でこのRabphilin-3Aには、N末端側にRab3Aと特異的に結合する領域と、C末端側にCa^<2+>とセリンリン脂質を結合する、機能的に異なった2つの領域が存在することを明らかにした。また、このRabphilin-3Aはシナプス小胞に局在しており、Rab3Aと共にシナプスからの神経伝達物質の放出に関与している可能性が強い。このように、本研究は予想以上に進展し、当初の目的はほぼ完全に達成することができた。
|