研究課題/領域番号 |
05252230
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 姫路工業大学 |
研究代表者 |
平田 肇 姫路工業大学, 理学部, 教授 (40049052)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1993年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | アラニン能動輸送 / Na^+シンポーター / 活性発現 / プロモーター / 挿入配列 |
研究概要 |
好熱菌PS3のアラニン能動輸送体(ACP)は分子量約42,500Daの単一ポリペプチドからなり、H^+あるいはNa^+の電気化学的ポテンシャルによって駆動されるH^+(Na^+)/基質(アラニン、グリシン、セリン)シンポーターである。昨年までにACP遺伝子をクローニングし、その全構造を決定した。今回は大腸菌のアラニン、グリシン輸送欠損株RM1を用いてACPの機能発現を試みた。 これまでにクローニングされているACP遺伝子のORFとその上流120bpを含むHindIII-SalIの約1.5KbpフラグメントをpUC119に組み込んだプラスミドを作製し、大腸菌アラニン、グリシン輸送欠損株RM1(MacLeod博士より分与)に導入し、^<14>C-アラニンあるいは^<14>Cグリシン輸送活性を測定したがいずれも活性は見られなかった。したがって、ACP遺伝子のプロモーター領域はこのフラグメントには含まれていないことが考えられた。そこでこのプロモーター領域を検索するため、HindIPI-EcoRIの約500bpのフラグメントをプローブとして上流約2.2KbpをクローニングしACP遺伝子につなげたのちにベクターpBR322へ組み込んだプラスミド(pAC5629)を作製し上記RM1に導入し(RM1(pAC5629))、この株について^<14>C-アラニンあるいは^<14>C-グリシン輸送活性を測定したところ非常に強い輸送活性を示し、少なくともACP遺伝子ORFの上流2.2Kbp部分にプロモーター活性が存在することが明らかになった。また、RM1(pAC5629)におけるACPタンパク質の発現は抗ACPポリクローナル抗体を用いたウエスタンブロッティングにより確認された。また、輸送の速度論的解析を行ったところ、L-アラニンに対するKtは11muM、グリシンに対するKtは6muMとなり、これらはいずれも精製ACPのプロテオリポソーム再構成系でのKt値とよく一致した。さらに、対照として用いた大腸菌K12株の^<14>C-グリシンの輸送活性の至適温度35℃付近であったが、RM1(pAC5629)株においては至適温度は45℃付近と明らかな好熱性を示した。このようにACP遺伝子ORFの上流2.2Kbpの領域にプロモーターが存在することが明らかとなったが、この部分の塩基配列を調べたところ藻Anabena sp.の挿入配列(Insertion sequence、IS)と非常に高いホモロジースコアを示し、しかもACPはこのISを含まなければほとんど発現しないことが解った。このことはACPとISはポリシストロニックな転写、すなわちオペロンを形成していることを示唆しており、現在プロモーター領域の決定とISの役割について解析を進めている。
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