• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

遺伝性凝固線溶系蛋白欠損症の発症機転としての変異蛋白の細胞内輸送障害

研究課題

研究課題/領域番号 05253207
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

青木 延雄  東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (20048937)

研究分担者 広沢 信作  東京医科歯科大学, 医学部, 講師 (50143574)
研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1993年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワードアルファ2プラスミンインヒビター / 遺伝子変異 / 先天性欠損症 / 細胞内輸送 / 分泌障害 / 細胞内輸送障害
研究概要

アルファ2プラスミンインヒビター(以下α2PI)の先天性遺伝性欠損症の成因の一つとして、1アミノ酸(137番のグルタミン酸)の欠失がある。この1アミノ酸の欠失により、産生されたα2PIの細胞内輸送が障害され、血中に分泌されないため欠損症が生じることを既に報告した。この137番目のアミノ酸を置換したり、その周辺のアミノ酸を欠失させた場合、産生されたタンパクの細胞内輸送や分泌にどのような影響が及ぼされるかを検討した。137番のグルタミン酸に他のアミノ酸が置換するように、また、117,127,132,147,157,177番のアミノ酸がそれぞれ欠失するように、遺伝子変異を発現ベクターに導入しCOS7細胞にトランスフェクトした。48時間培養後、培養上清のα2PIを免疫学的に測定した。一方、培養後、放射活性標識メチオニンでパルスラベルし、時間を追って、細胞内および培養上清中のα2PIを免疫沈降後、SDS電気泳動、オートラジオグラフィーで測定した。137番の置換では、システインに置換した場合を除いては、著しい分泌の低下はみられなかった。127,132,137番のそれぞれのアミノ酸の欠失では、α2PIの分泌は正常α2PIのそれの10%ないし20%に低下していた。147番のアミノ酸欠失では低下は50%にとどまり、117,157,177番のそれぞれのアミノ酸欠失では、正常にくらべ有意の分泌低下はみられなかった。パルスラベルの実験結果は、タンパクの細胞内輸送が障害され、細胞内に停滞したタンパクが徐々に細胞内で崩壊されるため、分泌の低下が起きることを示した。これらの結果は、125付近から150付近の狭い領域がα2PIの細胞内輸送においてタンパク構造上重要な役割を演じていることを示している。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Shigeo Toyota et al.: "Secretion of α_2-plasmin inhibitor is impaired by amino acid deletion in a small region of the molecule" Journal of Biochemistry. 115. 293-297 (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Nobuo Aoki et al.: "Human α_2-plasmin inhibitor" Methods in Enzymology. 223. 185-197 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Atsushi Kato et al.: "Localization of the human α_2-plasmin inhibitor gene(PLI) to 17p13" Cytogenetics and Cell genetics. 62. 190-191 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Osamu Miura et al.: "Intracellular transport-deficient mutants causing hereditary deficiencies of factors involved in coagulation and fibrinolysis" Thrombosis and Haemostasis. 69. 296-297 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Nobuo Aoki: "alpha 2 plasmin inhibitor and its clinical significance" Asian Medical Journal. 36. 557-565 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi