研究課題/領域番号 |
05253214
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
蛯名 洋介 徳島大学, 酵素科学研究センター, 教授 (00112227)
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研究分担者 |
林 日出喜 徳島大学, 酵素科学研究センター, 助手 (10218589)
村上 尚 徳島大学, 酵素科学研究センター, 助手 (40210009)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 糖尿病 / インスリンレセプター異常 / PCR |
研究概要 |
我が国には約500万人のインスリン非依存性(成人型)糖尿病患者がおり、人類がかかえる最も頻度の高い遺伝病の1つであると考えられる。この糖尿病は、細胞のインスリンに対する応答に主な障害があると考えられている。インスリンは細胞表面上にあるインスリンレセプターと結合することにより作用を発現するため、遺伝因子としてまず第一にこのインスリンレセプターの質および量の異常を検討する必要がある。 最近次々とインスリンレセプター遺伝子異常による糖尿病が発見され、その症状は多彩であることが明らかになってきた。従ってインスリン非依存性糖尿病の中に遺伝要因としてインスリンレセプター遺伝子異常が存在することが十分考えられるので、インスリン非依存性(成人型)糖尿病患者の中に発症の遺伝要因として、どれほどの頻度でインスリンレセプター遺伝子異常が存在するのかを検討した。遺伝子増幅法(PCR)により、インスリンレセプター全エクソンを増幅し、DNAシーケンスする方法を確立した。典型的なインスリン非依存性(成人型)糖尿病50例について、インスリンレセプター遺伝子異常の存在を検討した結果、βサブユニット中に、4人の患者において2ケ所にアミノ酸置換が発見された。 これらアミノ酸変異に関して、レセプターの機能障害をもたらしてくるものなのか検討するため、cDNA上でPCR法を用い同じ変異を作製し、動物細胞発現ベクターに組み込み、動物細胞で発現させ、そのレセプターへのインスリン結合能、インスリン結合によるβサブユニットのチロシンキナーゼ活性化、インスリンによる糖取り込み促進能などを検討し、そのアミノ酸変異がインスリンレセプターの機能低下を示すかどうか解析しており、また家系調査も行ないこれら変異がNIDDM発症と関係するか否か検討を進めている。
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