研究課題/領域番号 |
05255208
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
梅根 健一 九州大学, 医学部, 助教授 (70127984)
|
研究期間 (年度) |
1993
|
研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | ヘルペスウイルス / ゲノム末端 / a配列 / 組換え / 2本鎖切断 / 反復配列 / 分子進化 / 分子疫学 |
研究概要 |
代表的ヘルペスウイルスである単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)は、155kbのDNAをゲノムとする大型のウイルスであり、生命現象の素過程を研究するための系として広く利用されている。特に、ゲノムの両端とL-S結合部に存在するa配列は、組換えのホットスポットであり、組換え機序の解明の研究系である。 a配列はdirect repeat(DR)とユニーク(U)な配列とからなり、その標準的な構成はDR1-Ub-(DR2)_n-DR4 stretch-Uc-DRIである。となりあったa配列はDR1を共有する。UbとUcとの間での組換えにより生じた、DR1-Ub-(DR2)_<14>-DR4 stretch-Uc^d-Ub^d-(DR2)_5-DR4 stretch-Uc-DR1の構造の変異a配列を持つ、HSV-1株GN29を分離した。このGN29のDNAを解析している際に、a配列とハイブリダイズする新たなバンドの存在を示す結果を得た。そこで、この新たなバンドに相当するDNAをクローニングし、そのDNA塩基配列を決定した。これらの新たなバンドのDNAは、a配列の切断により生じたものだった。これらのDNAの末端部は、ランダムに存在するのではなく、a配列上のいくつかの特定の領域1)DR1、2)DR2、3)DR4 stretch、4)GN29の特異な組換えに関連した部位、に主に存在していた。 ここでの結果は、新たなDNAの末端部は、a配列上のrecombinogenicと推定される領域に存在することを示す。つまり、DNA切断と組換えとの関連性を示し、a配列の組換え機序としてのdouble-strand-break repair modelを支持する。
|