• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

サポニン処理平滑筋を用いた収縮装置の動態解明

研究課題

研究課題/領域番号 05256201
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関室蘭工業大学

研究代表者

岡本 洋  室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (70103877)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1993年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード平滑筋ミオシン / 光化学的切断 / バナジン酸 / 脱膜筋細胞 / 活性中心 / アクチン親和性
研究概要

バナジン酸を用いたミオシンの光化学的切断法を検討して、特異的な切断点の位置を調べた。骨格筋のミオシンについて確立した方法を平滑筋に適用し、どの様な相違点があるのかについて検討した。まずバナジン酸と平滑筋ミオシンの親和性について骨格筋の場合と比較した。光化学的切断の速度は平滑筋の場合非常に遅く、横紋筋の場合の5倍のバナジン酸を用いてもなお低いレベルであった。横紋筋の場合、切断点の選択性には二価金属イオンの有無が重要であった。しかし大動脈平滑筋ミオシンの場合はそのような明確な効果は無く、これはV1サイトと呼ばれるATPase活性中心へのバナジン酸の結合が骨格筋と異なっている事を示している。軽鎖のリン酸化に伴ってこの性質が変化するか否か検討中である。大動脈平滑筋ミオシンの軽鎖(LC20)を鶏砂嚢平滑筋の軽鎖キナーゼ(MLCK)でリン酸化し、光化学切断への効果を見たところ切断速度が低下したが部位の特異性には変化がなかった。意外なことに平滑筋ではLC20がゆっくり切断され被リン酸化能を失った。横紋筋では無かった現象である。筋肉のサポニンやグリセリン処理などを行いバナジン酸を取り込ませた後に細胞内のミオシンを光化学切断できることが判った。その結果、溶液系ではみられなかった興味ある知見が見つかった。溶液系でアクチンその他のタンパク質を加えていくと定性的に似た性質の変化が作りだせた。これらは細胞内でのタンパク質集合体どうしの相互作用を反映しているものと考えられるため、抗体などを用いて詳細な検討を進めている。この様にバナジン酸が透過できるようにした筋細胞のミオシンを外から光をあてて特異的に切断できることが明かとなった。以上の実験で微量試料の素早い分離操作に本補助金で購入した小型冷却遠心機が威力を発揮した。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Okamoto,Y.& Cremo,C: "photochemical cleavage of myosin heavy chain and the effect on the interaction with actin" Adv.Exp.Med.Biol.332. 247-254 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Okamoto,Y.& Sumita,T.: "photochemical cleavage of actin occurred at almost center of the amino acid sequence" Biophys.J.64. 146 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 岡本洋,青木孝紀: "グリセリン筋の中にあるミオシンの特異的な光化学切断" 生化学. 65. 802 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 佐藤和人,岡本洋: "ミオシンの光化学切断に伴うフィラメント形成能の低下" 生物物理. 33. 76 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi