研究課題/領域番号 |
05256217
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
豊島 秀男 東京大学, 医学部(病), 助手 (20197966)
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研究分担者 |
三谷 絹子 東京大学, 医学部(病), 助手
千葉 滋 東京大学, 医学部(病), 助手
臼杵 憲祐 東京大学, 医学部(病), 医員
間野 博行 東京大学, 医学部(病), 助手 (90240704)
平井 久丸 東京大学, 医学部(病), 講師 (90181130)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1993年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 血小板 / 血管新生 / ヌクレオチド / 増殖因子 / チミジン ホスホリラーゼ / リン酸化 |
研究概要 |
血小板中に血管内皮細胞の増殖促進活性があることは古くから知られていたが、その活性が純化精製され血小板由来内皮細胞増殖因子(Platelet-derived Endothelial Cell Growth Factor,PD-ECGF)と命名された。PD-ECGFは分子量45000の一本鎖ポリペプチドで、in vivoで血管新生を促進しin vitroでは内皮細胞のチミジンの取込みとchemotaxisを促進する。cDNAクローニングの結果PD-ECGF transcriptは482アミノ酸をコードしそのアミノ酸配列は分泌に必要なシグナル配列を持たないことが明らかにされている。また、PD-ECGFは所謂増殖因子ではなくthymidine phosphorylaseという酵素であることが明らかにされている。 幾つかの培養細胞がPD-ECGFを産生することが明かにされているが、その1つである扁平上皮癌細胞株A431を^<32>P正燐酸でラベルしその可溶化分画を抗PD-ECGF抗体を用いた免疫沈降法で分析したところ、PD-ECGFも燐酸化されていることがあきらかにされた。燐酸化アミノ酸分析の結果、セリン残基が燐酸化されていた。TPA、EGF、forskolinなどの刺激でPD-ECGFの燐酸化には変化がみられなかった。一方、SDS、Mg^<2+>、DTT存在下でPD-ECGFはin vitroで燐酸化された。PD-ECGFのアミノ酸配列にヌクレオチド結合モチーフがあるので、[2,5'-^3H]、[2,5',8-^3H]、[α-^<32>P]、[γ-^<32>P]ATPとPD-ECGFをインキュベートしたところPD-ECGFはいずれの放射性ATP同位体でもラベルされ、PD-ECGFにはATPが結合していると考えられた。[α-^<32>P]、[γ-^<32>P]ATPでラベルしたPD-ECGFの燐酸化アミノ酸分析の結果[γ-^<32>P]ATPでラベルしたPD-ECGFにのみ^<32>P燐酸化セリンのスポットが得られ、PD-ECGFのセリン残基はATPのγ位の燐酸とエステル結合していると考えられた。更に、in vivoで^<32>P正燐酸でラベルしたPD-ECGFのヌクレオチド分析の結果、in vivoでもPD-ECGFはヌクレオチドと結合していることが明らかにされた。
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