研究課題/領域番号 |
05256229
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
加藤 隆一 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (40112685)
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研究分担者 |
中木 敏夫 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (30164148)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1993年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 血管平滑筋細胞 / 血管内皮細胞 / 一酸化窒素 / 腫瘍壊死因子 / インターロイキン / インターフェロン / 細菌内毒素 / mRNA |
研究概要 |
本研究では、血管を構成する細胞のうち内皮細胞および平滑筋細胞につき、誘導型NO生成酵素(iNOS)の発現条件を検討した。 ラット大動脈内皮細胞および平滑筋細胞を継代培養した。内皮細胞では、ラットインターフェロン-gamma(IEN-gamma)、ヒト腫瘍壊死因子(TNF-alpha)、LPSの組み合わせで48時間まで刺激し、上清中の硝酸イオンおよび亜硝酸イオン(NOx)濃度をグリース法を用いて定量した。平滑筋細胞では、ヒト腫瘍壊死因子(TNF-alpha)、ヒトインターロイキン1alpha(IL-1alpha)あるいはIL-1beta、LPSで刺激した。細胞収集後、mRNAを抽出し、ラット肝iNOScDNAの700bp断片をプローブとしてノーザンブロットを行なった。細胞培養液、添加試薬は実験前にLPS濃度を測定した。全ての実験で実験系に混入したLPS濃度は20pg/ml未満であった。 内皮細胞においては、IFN-gamma(100U/ml)、TNF-alpha(5000U/ml)、LPS(100ng/ml)の単独処置では、48時間までNOx産生を示さなかった。IFN-gammaおよびTNF-alpha同時処置で時間依存性にNOx産生及びiNOSmRNA増加がみられ、IFN-gammaとLPS、TNF-alphaとLPSの組み合わせもNOx、iNOSmRNAを増加させ、三者を同時に加えると相乗的に非常に強い強い誘導能を示した。 平滑筋細胞においては、TNF-alpha、IL-1alpha、LPS単独処置では、48時間までNOx産生を示さなかった。IL-1beta単独処置でわずかにNOx産生がみられた。LPSおよびTNF-alpha、TNF-alphaおよびIL-1alpha、あるいはTNF-alphaおよびIL-1beta同時処置で時間依存性にNOx産生がみられた。内皮細胞とは異なり、サイトカインの組み合わせ(TNF-alphaおよびIL-1beta)で誘導されたNOx産生はLPSをさらに添加してもそれ以上の誘導は起きなかった。
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